2020.09.22 (公開 2019.11.19) サンゴ図鑑

リバイブコーラルクリーナーでサンゴ洗浄

ハードコーラルの表面につく寄生虫を落とすための洗浄剤のひとつとして、トゥーリトルフィッシーズの「リバイブ　コーラルクリーナー」というアイテムがあります。この商品を使用することで、サンゴの表面の汚れを落としたり、ある種の寄生生物を水槽に持ち込むことを防ぐことができます。ハードコーラルを水槽に入れる前にリバイブでサンゴ薬浴・洗浄を行いましょう。

リバイブ　コーラルクリーナーとは

リバイブ　コーラルクリーナー(以下リバイブ)は、アメリカのトゥーリトルフィッシーズ(Two little fishies、以下TLF)が販売し、有限会社ブルーハーバーが日本国内で販売しているサンゴの洗浄剤です。松油、レモンを主成分としており、キャップを開けると、洗剤のようなレモンの香りが漂います(洗剤ではありません)。

なお、同じようにサンゴの薬浴に使うアイテムとしては「コーラルRXプロ」(LSS研究所)などがあります。コーラルRXプロもリバイブ同様、レモンを主成分としているようで、使用すると強いレモンの香りが漂います。コーラルRXプロの使い方は、「なぜサンゴを水槽に入れる前に薬浴が必要なのか」とともに、別項で紹介しておりますのでぜひともご覧ください。

なお一説によればウミウシの仲間の駆除はリバイブよりもコーラルRXプロの方がより効果的という意見もあります。また、リバイブはハードコーラルの表面の洗浄に効果がありますが、ソフトコーラルには向かない(ダメージを受ける？)場合もあるようですので、注意が必要です。

海水魚ラボ

サンゴ薬浴のススメ～RTN対策！水槽に病気や寄生虫を持ち込む前に

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リバイブ　コーラルクリーナーの使い方

ここでは、新しくサンゴを購入して水槽に入れる前に、リバイブ　コーラルクリーナーで薬浴する方法をご紹介します。

用意するもの

1.リバイブ　コーラルクリーナー　2.バケツ　3.計量カップ(2リットルほど入るものが望ましい)　4.かき混ぜるもの(スポイト)　5.飼育水。このほか水がはねたときの対策としてタオル、サンゴを接着させるためのライブロックと接着剤も必要です。

手順

1.計量カップを使い清浄な海水3.8リットル(＝およそ1米国ガロン)をバケツに注ぎます。写真の製品はダイソーで販売されていたもので、2リットルもの水量が入り、その水量を測ることもできるため愛用しています。

2.リバイブをキャップ4杯分海水に混ぜます(3.8リットルにつきキャップ4杯)。

3.サンゴをこの中で洗浄します。今回はお店で購入してきたコモンサンゴ、シコロサンゴ、センベイサンゴを洗浄します。コモンサンゴは食害するウミウシがついていることも多く、特によく洗浄したいサンゴといえます。このほかアワサンゴやイボヤギなどもウミウシがついていることがあるため、これらのサンゴはとくによく洗浄する必要があります。ソフトコーラルのウミアザミ、ツツウミヅタ、スターポリプなどにもウミウシがついていることがありますが、リバイブは「ハードコーラル用」とされており、ソフトコーラルの洗浄は自己責任でおこなわなければなりません。

今回はコモンサンゴを食害するウミウシの仲間は姿を現しませんでしたが、無害なヨコエビの仲間が多数出現しました。洗浄のためにはただつけておくだけではだめで、サンゴを軽くゆすったり、スポイトでバケツ内をぐるぐるとかきまわしたり、水をサンゴに軽く吹き付けるなどします。

4.再び新鮮な海水を汲み、数～10分ほど洗ったらサンゴを新鮮な海水の入った容器の中にうつします。

5.共肉がはげるなどの問題がなければ接着して水槽に導入します。接着は水中で硬化するデルフィスの「ウォータージェル」などを使用するとよいでしょう。最後にリバイブ(+寄生生物、デトリタスなど)入りの海水を捨てて終了です。

リバイブ　コーラルクリーナーを購入する

リバイブはある程度大きな海水魚店でないと取り扱いをしていないところがあります。近くにTLF商品を扱っているお店がない場合、「チャーム」などのECサイトで購入することができます。このほか、TLFの日本総代理店である有限会社ブルーハーバーでは、同社が日本総代理店をしているブランドの製品は小売りもしているため、同社のECサイトで購入することも可能です。

なお通販などで購入した場合、容器が凹んでいることもあります。これは気圧などの変化によるもので、とくに問題なく使用することができます。