2020.06.19 (公開 2020.06.19) メンテナンス

【カイメン】ライブロックやサンゴ岩に付着した塊の正体と対処方法

水槽のメンテナンスをしているときなど、写真のような黄色い塊みたいなものがライブロックやサンゴ岩についていることがあります。黄色だけでなく、灰色や紫色、ベージュなどのものも見られます。さわると柔らかくて強くつまむとちぎれてしまう、この謎の物体の正体は何なのでしょうか。そして駆除しなければいけないのか、それとも駆除の必要性がないものなのか、考えてみましょう。

黄色い塊の正体「カイメン」

▲紫色が美しいカイメンの一種。ややデリケートなよう

▲グレーのカイメンは維持しやすい

ライブロックに付着していた塊の正体は「カイメン」です。カイメンは文字通り海綿動物とよばれる生物の仲間で種類が豊富です。黄色いのだけでなく、黒いもの、グレーのもの、紫のものなど、様々な種類があります。カイメンの仲間を英名でスポンジといい、モクヨクカイメンなどは今でも天然スポンジの原料として知られていますが、現在はメラミンやウレタンなどのものが主流となっており、天然スポンジはあまり見られなくなっています。本州から九州の海岸でも多く見られますが、ちぎって採集した個体の飼育は難しいところもあります。ただしこの塊のような物体でも、カイメンではないこともあります。ホヤの仲間なども同じような塊を形成していたりします。

トップの写真の個体は黄色が鮮やかで、レモンスポンジと呼ばれる種類というのもおりこの種かと思われましたが、レモンスポンジはもっと黄色味が異なる別種のようです。

悪さはするの?

▲ヤッコやフグはカイメンを捕食する

カイメンは少しずつ成長していきますが、その成長は爆発的、というわけではなく、徐々に広がっていったり、これまでカイメンがついていないところについていたりするもので、生育がコントロールしやすいといえます。またカイメンは魚を殺したりすることはなく、逆にヤッコやチョウチョウウオ、フグなどのの餌となります。したがって、とくに悪さをする、ということはないのですが、カイメンが死んで腐敗してしまうと水質が悪化してしまうこともあるので、その点にだけは注意が必要です。

カイメンは微小な生物などをろ過して食べたりしており、一部の種は餌を与える必要があるのですが、我が家のライブロックから勝手に生えてきたこのタイプはとくに給餌しなくても問題なさそうです。給餌するのであればたまにブライトウェルアクアティクスから販売されているフィトプランクトン(植物プランクトン)フード「フィトゴールドS」などをたまにスポイトなどを使ってふきかけるように与えるとよいでしょう。なお、ほとんどの種は光合成はせず、光はなくても問題ないようです。

駆除方法

見栄えが悪いなどの理由でカイメンを取り除きたくなりますが、そのようなときは手でちぎるよりはピンセットでつまむように取り除きます。カイメンを手で触ると後にちくちくとした痛みがのこることがあるためです。また一部がライブロックについていると、またカイメンが生えてくることもあります。ただしカイメンは無害な生物であるため、駆除の必要性はほとんどありません。

また先述のようにカイメンはチョウチョウウオやヤッコなどにとってはよい餌となりますので、このような生き物がいるとカイメンは減っていってしまいます。カイメンと同比率のアミノ酸を含み、餌に添加することによって餌の嗜好性を高める「エンジェリクサー」という商品もブライトウェルアクアティクスから出ているくらいです。

販売されているカイメンとの違い

▲海水魚店で販売されている立派なカイメン

▲鮮やかな黄色が美しいレモンスポンジ

カイメンの仲間も種類が豊富ですが、一部の種はアクアリウムショップで購入することができます。これはオレンジスポンジなどと呼ばれるもので、大きくて見ごたえがあるので、海水魚店でもよく見ることができます。また非常に鮮やかなブルーの色彩が特徴なブルースポンジや、黄色がビビッドでよく目立つレモンスポンジなども販売されています。

ライブロックについているカイメンよりも派手で目立っていることが多いのですが、カイメンはやや取り扱いが難しい生物としても知られています。具体的には、トップの写真のように水から出して空気に触れるとカイメンの中に空気がたまりそこから腐って死んでしまうことがあります。一方ライブロックに付着しているカイメンにも小さな穴が多数開いているのですが、その多くが空気との接触に耐えられるようです。また販売されているカイメンをうまく維持するのには頻繁な給餌が欠かせないという意見もあり、長期飼育は難しいところもあるといえます。

ライブロックにつくカイメンまとめ

  • ライブロックにつく黄色やグレー、紫色などのものの正体はカイメン
  • カイメンの仲間はスポンジと呼ばれ重宝されてきたが今では人工的に作成されている
  • 少しずつ成長していくが悪さはせずとくに駆除の必要はない
  • チョウチョウウオやヤッコ、フグの仲間はカイメンをつついて食べる
  • 大型のカイメンは海水魚店でも販売されている
  • 大型のカイメンは体内に空気が入らないように注意。そこから腐って死んでしまう
  • ライブロックに付着するカイメンは空気との接着に耐えられるものが多い

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