ガラス水槽で魚を飼育!アクリル水槽と比較したメリットとデメリット

水槽は一般的にガラス製のものとアクリル製のものがあります。ガラスの水槽は傷がつきにくいが重量がある、アクリル水槽は軽量で割れにくいが傷がつきやすいなど、どちらにもメリット・デメリットがあります。いずれにせよ水槽は「魚の家」であり、長く使うものなので衝動買いはせず、よく考えて購入するようにしましょう。

ガラス水槽とは

文字通りガラスを主原料としてつくられた水槽のことです。基本的には直方体、もしくは立方体の水槽で、アクリル製の水槽と比べると形のバリエーションは少ないといえます。一般的に販売されている既製品のガラス水槽ではフレーム付き水槽、フレームレス水槽、曲げガラス水槽、オーバーフロー水槽があります。このほか海水魚の飼育には向いていないものの、金魚鉢もガラス水槽の一種といえます。

ガラス水槽の種類

フレーム付き水槽

▲マルカン・ニッソーの90cm水槽「NS13M」でサンゴを飼育している例

水槽の上と下に強化プラスチック製の黒いフレームがついている水槽です。代表的なものはジェックス「マリーナ」やマルカン・ニッソー「NSシリーズ」などがあります。小型水槽から大型水槽までさまざまな製品があり、小型水槽では床面にガラスが入っていないものもあります。

強度が十分確保でき、ろ過能力の高い上部ろ過槽を使用することもできるのがメリットです。製造は多くが中国や東南アジアで行われており、安価なものが多いのはメリットといえます。ただしルックス的にはやや武骨な感じですし、外掛け式のろ過槽やプロテインスキマーは水槽のフレームのサイズによっては使用できないこともあります。

60cm水槽

90cm水槽

フレームレス水槽

▲フレームのない小型オールガラス水槽でキリンミノを飼育している例

水槽の上・縁のフレームがない水槽です。小型のガラス水槽ではよく見られる方式ですが、90cmの大型水槽も販売されているようです。

この水槽でろ過を行うのには外部ろ過槽、外掛けろ過槽、底面ろ過槽に限ります。水槽にフレームがないため、上部ろ過槽は使用してはいけません。一方、外掛けろ過槽や外部ろ過槽は十分なろ過能力が得られなかったり、酸欠になるおそれがあるため、フレームレスの水槽ではこれらをろ過槽を併用して使ったり、小型プロテインスキマーを使用して酸素を供給するようにしましょう。

曲げガラス水槽

▲曲げガラスが美しいコトブキの「プログレ」。知人宅の水槽で撮影

前面の縁を無くし、曲げガラスにした水槽です。曲げガラスの全面・側面が美しくインテリア性に優れる水槽です。コトブキ「プログレ」やジェックスの「ラピレス」、マルカン・ニッソー「ニュースティングレー」、スペクトラムブランズジャパンの「テトラ ラウンドオールグラスアクアリウム」などがあります。プログレやラピレス、ニュースティングレーは水槽上下の縁がついていますが、ラウンドオールグラスアクアリウムはフレームがついていないフレームレス水槽です。これらの水槽も多くは中国や東南アジア製で安価で購入できます。

曲げガラスの部位は衝撃に弱いため、水槽を洗ったり乾かすときには曲げガラスの面を下にしないように注意しましょう。またフレームがついていないものは上部ろ過槽を使用することができません。

ガラス製オーバーフロー水槽

▲プレコ・コーポレーションのガラス製オーバーフロー水槽

▲上記水槽のフローパイプ

小型のものではジェックスの「グラステリアAGS」から、大きいものでは幅が数mに達するものまでさまざまなガラス製オーバーフロー水槽が販売されています。写真はプレコ製のガラスオーバーフロー水槽で、水槽の左側奥にオーバーフローパイプを通すための穴があけられていますが、パイプの代わりに逆L字の仕切りを取り付けたものや、水槽の中央にフローパイプがあるものなどもあります。

ガラス水槽のメリット

安価

ガラス水槽はアクリル水槽と比べると安価なものが多いです。日本の大手メーカーでも、大量生産されるガラス水槽は中国やタイ、インドネシアなど国外生産を行っているものが多く、人件費を安く抑えることができます。メーカーの中には日本到着後、日本国内の工場で検査を行っているところもあります。もちろん製造や検査まで国内で行っているメーカーもありますが、そのようなガラス水槽はそれらの商品よりは高価になります。

ただし大型水槽では強度の問題により薄いガラスは使えず、厚いガラスを使うことになります。そうなるとアクリル水槽の方が安価になることもあります。

傷がつきにくい

▲アクリル水槽(写真)は傷がつきやすい

ガラスはアクリル水槽と比べて観賞面に傷が付きにくいというメリットがあります。アクリル水槽と異なり頑固なコケもブレードを使って簡単に落とすことができます。

海水魚はそもそも「観賞魚」、観て楽しむものなので魚が入っている水槽も傷やコケがついていないもののほうが観賞しやすいといえます。しかし、いくら傷つきにくいガラス製とはいえ、ライブロックを組み合わせてレイアウトをしている最中に水槽に傷をつけてしまうこともありますので十分注意しなければなりません。

透明感がある

一般的なガラス水槽は透明で、若干、独特の青みがありますが、最近ではレッドシーの水槽(レッドシーマックス、レッドシーリーファー)のようにウルトラクリアーガラスで作られた水槽もあります。これは低鉄ガラスともいい、一般的なガラス水槽独特の青みがなくなっています。しかしそのような水槽はかなり高価なものになってしまいます。

ガラス水槽のデメリット

重い

▲90cmオーバーフロー水槽を二つ設置している我が家の床下

ガラス水槽は非常に重くなります。例えばマルカン・ニッソーの90cm水槽「NS―13M」では重量が21.8㎏、60cm水槽のニュースティングレーNS106も7.3㎏あります。もちろんこれはガラス水槽自体の重さで、実際に水やライブロック、砂、機材、オーバーフロー水槽ではサンプなどを入れると重量はさらに増します。ガラス製に限らず大型のオーバーフロー水槽を設置する際には床下の補強が必要になることがあります(写真)。

割れやすい

▲割れたガラス水槽。取扱い注意

ガラス製品ですので、もちろん「割れ」には注意が必要です。水槽のガラス面に少しでもヒビが入ってしまうようであれば、その水槽は使わないで交換するしかありません。ヒビが入ったところから水が漏れたり、ヒビが大きくなって大きく割れてしまいます。特に曲げガラス水槽は割れやすいので注意が必要です。

割れたガラス水槽はお住まいの自治体により異なった方法で処分する必要があります。また、ガラスが割れたらけがをするおそれがあるのでその点も気をつけなければなりません。

ガラス水槽の寿命

ガラス水槽は永久に使える、というわけではありません。ガラス水槽ではシリコン部分の劣化がおこり、それによる水漏れが発生して水槽が使えなくなってしまうということがあります。ガラス水槽を長持ちさせるのであれば、シリコンを傷つけたりしないように気をつけなければなりません。

ガラス水槽のシリコン

▲比較的安価なガラス水槽のシリコン

▲高級ガラス水槽で使用されているブラックシリコン(ワームプロテクトつき)

ガラス水槽の組み立てに使用されるシリコンはガラス水槽の寿命を左右する要素といえます。ガラス水槽の高級品では「ブラックシリコン」というシリコンを使用した水槽もあります。これはその名の通り黒色のシリコンで、高級感が出るのはもちろんですが、ブラックシリコンを使うと一般的なシリコンよりも耐久性が大きく向上します。

シリコンの劣化の理由のひとつに「ゴカイ類や貝類がシリコンに穴をあける」というものがあります。高級なガラスオーバーフロー水槽であればシリコン部分にワームプロテクトというものがついていることが多く、このような事態を防ぐことができます。もちろんスクレーパーなどを使って水槽を掃除する際にシリコン部分に傷をつけないよう注意しなければなりません。

ガラス水槽まとめ

  • 水槽の観賞面がガラスでできている
  • 直方体もしくは立方体のものが多くユニークな形状のものが少ない
  • フレームがついているものは強度が高く上部ろ過槽を置くことができるが外掛けろ過槽の一部は使えない
  • フレームがついていないフレームレス水槽では上部ろ過槽は使用できない
  • 曲げガラス水槽は美しいが曲がっている部分が弱いので取扱いには注意
  • ガラス製オーバーフロー水槽は底面のガラスにパイプを通す穴があいている
  • 小型水槽ではアクリル水槽よりも安価で購入できる
  • アクリル水槽と異なり傷がつきにくい
  • ウルトラクリアーガラス製の水槽は透明度が高い
  • アクリル水槽と比べて重い
  • 割れやすいので取扱注意
  • シリコンは水槽の寿命を左右する。削ったりしないように
  • シリコン部分が劣化すると水漏れが発生することも

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