海水魚水槽で使用するスポイトの役割と使い方

スポイトはガラスやプラスチックの上にゴム製の風船や空気溜めがついていて、液体を吸引して取り除いたり、別容器に移したりするための道具です。マリンアクアリウムにおいては餌を与えたり、ゴミやある種のものを吸い取ったりするときに使います。今回はマリンアクアリウムにおけるスポイトの用途と、用途別の選び方をご紹介します。

マリンアクアリウムにおけるスポイトの役割

マリンアクアリウムにおけるスポイトの主な役割は、主に水槽や容器から何かを海水とともに吸引する用途に使われることが多い、といえます。

餌を与える

▲ターゲットスポイトを使ってサンゴ(マメスナギンチャク)に給餌

一般的にアクアリストがおもいつくスポイトの役目と言えば、餌(配合飼料や冷凍餌)に海水を加え、ピペットを使用して魚やサンゴに給餌するというものでしょう。

海水魚用の餌は水槽の中にばら撒くようにして与えてよいのですが、サンゴに与えるときは餌をスポイトなどで直接与えるとよいでしょう。サンゴの場合、バイタリスなどから販売されているペレットフードなどであればまだよいのですが、コペポーダなどのような冷凍餌を与えることも多いので、ばらまくようにして与えると餌のロスがでてもったいないですし、残った餌が水を汚す原因にもなります。

ゴミ・砂などを吸い取る

これも重要な役割です。水中ポンプが落下した、とかそのほか何らかの理由で砂やその中のデトリタスなどが舞い上がってしまった、とかそのようなことが発生し、サンゴに砂やデトリタスがかかってしまうとサンゴにとってはストレスになり、最後には死んでしまいます。そのようなことが発生してしまったら、できるだけ速やかに砂などをサンゴから取り除いてあげるようにしましょう。

コケ掃除

▲水槽壁についたシアノバクテリア。これが砂やライブロックにも付着することがある。

サンゴを飼育していると砂やライブロックの上にべっとりとした赤いコケ(シアノバクテリア)がつくことがあります。これをスポイトを使用して取り除くようにします。とくにサンゴを覆ってしまうようなことがあるとサンゴが死んでしまうことがありますので、早めに取り除いておきたいところです。ただ、根絶には時間がかかりますので、地道にコツコツと取り除いていく必要があるのです。

シアノバクテリアの駆除剤も市販されておりますが、商品によってはサンゴにも悪影響を与えてしまいますので、注意しなければなりません。

脱皮の皮を取り除く

▲脱皮しているトサカ

ある種のサンゴを飼育していると脱皮することがあります。ウミトサカの仲間(カタトサカ、ウネタケ、ウミキノコなど)は体にはえたコケなどを取り除くために「脱皮」をすることがあります。その脱皮で脱いだ皮が水槽を漂うと景観を損ねてしまうことがあり、スポイトなどを使って取り除くようにします。

なお脱皮といえばエビなどの甲殻類ですが、エビの脱皮の殻はピペットで吸い取るとバラバラになってしまい、美観を損ねることもありますので取り除くときにはピンセットを使いましょう。ただし放置しておいても、やがてエビが食べたり分解されて無くなっていきます。

使用するスポイトの種類

スポイトはおもに長さによっていくつかの種類に分けられます。実験に使用するピペットは一般的にガラス製ですが、マリンアクアリウムで使用されるスポイトはプラスチック製、樹脂、ビニール製など色々です。Amazonに掲載されている商品で変なブランド名のものの多くは中国からの直輸入販売であり、時間がかかったり品質もよくなかったりするので注意しなければなりません。海水魚専門店、もしくは「チャーム」などの通販で購入するとよいでしょう。

ロングスポイト

各社から色々なスポイトが販売されていますが、水槽の底の方に餌を与えるのであれば、おすすめの商品はニッソー社製の「メンテスポイト スリム ロング」です。水深がある水槽でも使いやすいつくりになっています。

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駒込ピペット・スドーピペット

理科の実験で使用されている「駒込ピペット」と呼ばれるもので、ガラス製管の上方に膨らみがあるのが特徴です。そして最上部にはゴム製のキャップがついており、ゴムキャップは取り換えることができます。名前にある「駒込」とは東京都にある駒込病院のことで、駒込病院の院長により開発されたことにちなみます。

駒込ピペットはAmazonなどで購入することができますが、販売されているものは多くがガラス製ですので取扱いには注意が必要です。観賞魚用品メーカーのスドーからも同じような形状のもので樹脂でできている「スドー ピペット」も販売されています。ライブロックとの接触ですぐにひびが入ったり削れたりするガラス製のものを使用するよりも、割れない樹脂製のスドー ピペットのほうがアクアリストには向いているかもしれません。ただし、あまり長さはなく、水底のサンゴに餌を与えるなどといった用途には使えないので注意が必要です。冷凍餌や粉末飼料を海水につけて水流に流して与えるというやり方であればこちらでも使えます。また目盛がついており、計量することもできます。

マリンアクアリウムのスポイトまとめ

  • 給餌や水槽内のものを吸い取って取り除くという用途に使うことが多い
  • 冷凍餌や配合飼料などをピンポイントで給餌するのに有利
  • 底の方のサンゴに餌を与えるときには長いスポイトが使いやすい
  • サンゴの上にかかった砂やゴミを取り除くのにも有用
  • 赤いシアノバクテリアを取り除くのにも有効だが、地道に取り除く必要がある
  • トサカやウミキノコの脱皮後の皮を取り除くのにも有効
  • 水深のある水槽では「ロングスポイト」が使いやすい
  • 餌を水流に流して与える用途であれば小型のピペットを使用することもできる
  • スドーピペットは樹脂製で割れないが短い

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