2020.12.04 (公開 2019.09.04) 餌・添加剤
キョーリン海水魚用フード「メガバイトグリーン」を魚に与える
キョーリンから販売されている「メガバイト グリーン」はカエルウオ、小型ヤッコ、ニザダイ(ハギ)、アイゴ、スズメダイ類、ブダイなど、微小な藻類や海藻を主に捕食している魚全般に適した海水魚用の配合飼料です。同じキョーリンから出ている「メガバイト レッド」同様入手性に優れている餌といえます。
今回はメガバイト グリーンはどんな餌か、そして姉妹品の「海藻70」との違いなどをご紹介します。
メガバイト グリーン 製品概要
メガバイト グリーンは、株式会社キョーリンから販売されている(製造はグループ会社のキョーリンフード工業株式会社)、海水魚用の国産配合飼料です。名前(メガバイト=最高の食いつき)の通り魚の食いもよく、さまざまな海水魚店やECモールサイトで購入することができるため入手しやすいのも特徴です。また餌には生菌も配合されており、餌の吸収をサポートします。
メガバイト レッドとの違い
▲メガバイト レッド
「メガバイト」にはグリーンとレッドの2種類があります。このグリーンはノリやアルファルファミール、海藻粉末などが強化配合されており、藻類食の海水魚におすすめの餌といえます。一方レッドはクマノミやスズメダイ、ハゼ、メギス(ニセスズメ系)、小型ヤッコなどの動物食性・雑食性の魚の餌として最適です。サイズはグリーン同様に「S」「M」「L」の3サイズがそろっています。メガバイト レッドに関しては、こちらをご覧ください。
これら以外のキョーリン製海水魚用配合飼料としてはペレットフードである「ひかり海水魚のエサ」、フレークフードの「ひかりマリンプロス」があります。なお、マリンプロスシリーズにも「レッド」と「グリーン」の2タイプが設定されており、メガバイトシリーズ同様、与える魚の種類に合わせて選ぶことができます。
派生商品 海藻70
▲海藻70
「海藻70」はメガバイト グリーンをベースにしているもので、藻類食性の魚にとくに適したフードとなっており、海苔や海藻粉末などがメガバイトグリーン以上に強化配合されています。粒の大きさも「S」と「M」の二種類がありますが、Lサイズはありません。ニザダイやアイゴ、カエルウオなどすべての藻食性魚類に最適の餌といえます。また、水を加えるとメガバイトグリーンよりもばらけやすいのも特徴といえます。
海藻70についてはこちらをご覧ください。
なお、海藻70を含むほかの藻類食魚用の餌はこちらをご覧ください。
粒の大きさ
▲メガバイトグリーンのSサイズ(小目盛が1mm)
粒の大きさはSサイズは0.6~1mmほどのサイズです。Mサイズは1.3~1.6mmとなっています。メガバイト レッドとほとんど同様です。
粒サイズ別適した魚
Sサイズ
▲クマノミやスズメダイの幼魚にも最適
スズメダイ(クマノミ含む)の幼魚やヤッコの幼魚、ニザダイ(ハギ)幼魚やアイゴの幼魚に最適です。カエルウオの仲間であればMサイズを与えるのが普通ですが、種類やサイズによってはこのSサイズでないとうまく食べられないようなものもいます。また、動物食性の強い魚である遊泳性ハゼやテンジクダイなどもよく食べてくれます。
Mサイズ
▲大型ヤッコの幼魚に与えるのもよい
大きめになるクマノミ(ハマクマノミ、トウアカクマノミなど)の成魚やカエルウオやヤエヤマギンポなど中~大型になるカエルウオ類などに適したサイズといえます。パッケージにも描かれているクイーンエンゼル(写真)など、大型ヤッコの幼魚に与えるのもよいでしょう。一般的な海水魚水槽では、このMサイズまでで十分なことも多いです。
Lサイズ
▲大型ヤッコやブダイなどに最適
当初はSサイズ・Mサイズが市販されましたが、のちにLサイズも販売されました。大型ヤッコやブダイ、ニザダイの仲間の大型個体など、大きめの藻類食/雑食性の魚に与えるとよいでしょう。我が家では大型の海水魚は肉食性の魚であるウツボしか飼育しておらず、このサイズは購入したことはありません。
なお、SサイズとMサイズは内容量50gですが、Lサイズは180gも入っています。
メガバイトグリーンを実際に魚に与える
今回はメガバイト グリーンのSサイズを魚に与える方法をご紹介します。
そのまま与える
▲付属のスプーンで与える
「メガバイト レッド」同様スプーンが付属しています。浮いている餌を食べやすいクマノミの仲間、スズメダイの仲間、小型ヤッコなどに与えるのであれば、これでも十分といえます。
海水に浸してから与える
▲30分間海水に浸したメガバイトグリーン。ばらけにくい
▲同様に30分間海水に浸した海藻70。ばらけやすい
よく洗ったビーカーにメガバイトグリーンを入れ、海水を加え、沈んだ餌をスポイトなどで水槽の底にばらまいて給餌するやり方です。底の方にいることが多いカエルウオなどや、口が細くとがっているニザダイなどによいといえます。ただし、我が家のカエルウオたちはメガバイトグリーンを撒くと水面にまで寄ってきて餌を食べています。メガバイトグリーンは海水に浸しても海藻70よりも崩れにくく、細かく散らばりにくいため、残り餌が出にくいといえそうです(ただし、極小サイズのカエルウオの仲間では崩れやすく食べやすい海藻70が有利かもしれません)。
原材料
メガバイト グリーンはサイズによって原材料の配合量が異なります。Sサイズの場合、主成分は多くの配合飼料同様フィッシュミール(魚粉)です。このあたりはメガバイト レッドと同様です。次に多いのがイカミール、アルファルファミール、オキアミミール、海苔の順に多く、メガバイトレッドよりも海藻の成分が強化されています。
メガバイト グリーンまとめ
- キョーリンが販売する国産海水魚用配合飼料
- 生菌が配合されており消化吸収をサポート
- 姉妹品にメガバイトレッドがある
- 海藻70はメガバイトグリーンをベースにしている
- 小型カエルウオや小型ヤッコなどはSサイズでよい
- ヤッコ全般やカエルウオの大きいものにはMサイズ
- 大型魚向けのLサイズもあり
- 付属のスプーンで魚に与えられる
- 水に浸しても海藻70よりもばらけにくい
- 魚粉が主成分だが海藻成分も強化されている