マハゼの飼育方法(海水・汽水)|淡水飼育は難易度が高い

マハゼは北海道から九州までのほぼ日本中の河口域に生息しているハゼの仲間です。

マハゼといえば釣りの対象魚で「てんぷら」を思い浮かべる方も多いでしょうが、飼育するのも楽しいものです。色彩は決して派手ではありませんが愛嬌たっぷりの可愛い魚です。

標準和名 マハゼ
学名 Acanthogobius flavimanus(Temminck and Schlegel, 1845)
分類 スズキ目・ハゼ亜目・ハゼ科・ゴビオネルス亜科・マハゼ属
全長 30cm
飼育難易度 ★☆☆☆☆
おすすめの餌 メガバイトレッド
温度 24~26度
水槽 60cm以上
混泳 気が強い魚とは注意が必要、甲殻類NG
サンゴ飼育 可だが生息環境が大きく異なるため合わない

マハゼってどんな魚?淡水でも飼育できる?

マハゼは北海道~九州までのほぼ各地沿岸に生息するハゼ科の魚で、食用魚、また釣り魚として親しまれています。また、「尺はぜ」ともいわれるように、30cmオーバーになるものもおり、日本のハゼ科魚類としては、九州に生息するハゼクチに次いで大きくなる種といえそうです。

河川の汽水域や内湾に多く生息し、人間の活動する場所のすぐそばに生息しているため、出会う機会が多い種といえます。ただ、河川の塩分が薄い場所にもみられますが、淡水ではうまく飼育することは難しいです。海水または汽水で飼育するようにしましょう。ここでは海水でマハゼを飼育する方法を解説します。

分類学的にはサビハゼやアカハゼ、キヌバリやチャガラなどと近いようです。この仲間はすべて東アジア固有の温帯性ハゼの仲間です。

マハゼに適した環境(海水)

水槽

マハゼは大きいもので全長30cm、水槽内でも20cm近くになります。できるだけ大きめ、できれば60cm以上の水槽が欲しいところです。砂をほる習性もあるので、厚めに砂を敷きたいことを考えますと、背が高い60×45×45cmの水槽を選択するのもよいでしょう。

ろ過槽

マハゼは砂中に巣穴を作る習性があるため、底面ろ過装置はNGです。上部ろ過槽、または上部・外部ろ過槽の併用がよいでしょう。

特に外部式ろ過槽は、マハゼをふくむ近海産魚類の生命維持装置ともいえる水槽用クーラーの接続が容易になるというメリットがありおすすめです。ただし酸欠を招くおそれがあり、単独使用はおすすめできません。

水温と比重

マハゼは水温25℃くらいまでは元気にしていますがそれより高くなると厳しいですので、クーラーで水を冷却するようにします。逆に低めの水温には強いです。汽水の塩分の低いところに生息していることも多く、比重は1.020くらいでよいでしょう。

マハゼの飼育には砂が必須です。マハゼが巣穴を作ることができるように細かいサンゴ砂を厚めに敷いておきたいところです。

マハゼに適した餌

マハゼは雑食性でなんでも食べてくれます。粒状の配合飼料も食べてくれる個体が多いですが、いつも水槽の底の方にいるため、フレーク状の餌はおすすめできません。

またどうしても餌付きにくい場合はアサリのむき身やエビの切り身などをいったん冷凍してから与えますが、水を汚してしまうおそれがあるので与えすぎないように注意が必要です。

釣り餌のゴカイなども餌として与えられますが活かしておくのが難しく、また海外産のものなどは薬物を使って採集しているおそれがありあまりおすすめしません。

マハゼの入手方法

▲マハゼの幼魚

マハゼは観賞魚店で販売されていることはほとんどなく、自分で採集するのがおすすめです。河川の汽水域から内湾の防波堤で投げ釣りをするとよく釣れますが、針を飲み込んでしまったものは飼育には向きません。欲張らずに少しだけ持ち帰るようにします。

マハゼの混泳

マハゼと他魚との混泳について

マハゼはカクレクマノミなどと一緒に飼育することもできますが、温帯域の内湾をこのむマハゼと、サンゴ礁域に生息するカクレクマノミなどの魚との混泳はあまり似合いません。

同じような内湾の環境に生息する魚との混泳がおすすめです。ボラの仲間や、同じく内湾にすむ小型ハゼ類、イソギンポの仲間、キス、ヒメジなどとの混泳がおすすめです。

またマハゼ同士の混泳も可能ですが、できるだけ大きな水槽で飼育したいものです。

▲他のハゼと飼育している例

同じような環境にすむ魚でもクロダイやキチヌ、コショウダイの仲間は性格がきつく、コトヒキなどは非常に獰猛でできるだけ一緒に飼育するのは避けます。

▲アカメは肉食性が強いのでマハゼと飼育することはできない

スズキやアカメ、カエルアンコウといった他の魚を食べてしまうおそれがある魚との飼育も無理です。とくに細長いマハゼはこれらの魚に食べられやすいのです。逆にマハゼの口に入ってしまうような小魚との飼育も不可です。

マハゼとサンゴ・無脊椎動物との相性

マハゼはサンゴを捕食するようなことはありませんが、生息環境が大きく異なるためやはりマハゼには似合いません。もし置かなければいけない場合は、マハゼが砂を掘ることにより、砂が動いてサンゴが動いてしまうようなことがないように注意します。

マハゼとイソギンチャクとの飼育は捕食される恐れがあり、おすすめできません。甲殻類との関係は、小型甲殻類は餌になるおそれあり、逆に大きめの甲殻類には捕食される恐れがあり、注意が必要です。

マハゼの飼育まとめ

  • ほとんど日本各地の内湾や汽水域に生息
  • ハゼの仲間では大型。60cm水槽が欲しい
  • 底面ろ過装置は使用しない
  • 上部ろ過槽、または上部ろ過槽と外部濾過槽の併用
  • 温帯性でできれば25℃以下で飼育。クーラーが欲しい
  • 低水温には強い
  • 砂をやや厚く敷くとよい
  • 雑食性でなんでも食べる
  • 肉食性の魚との混泳は不可。襲われやすい
  • 逆に口に入るサイズの魚とも飼育不可
  • 熱帯性の魚やサンゴとの飼育はあまり似合わない

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