ハタタテハゼの飼い方~餌・混泳・個体の選び方 | 海水魚ラボ

ハタタテハゼの飼い方~餌・混泳・個体の選び方

標準和名:ハタタテハゼ
学名:Nemateleotris magnifica Fowler, 1938
分類:スズキ目・ハゼ亜目・クロユリハゼ科・ハタタテハゼ属

ハタタテハゼは殆どの海水魚専門店で見られる普通種です。頭部が薄らと黄色になり、体の前半分が白っぽく、後半部が赤いという美しい色彩、第1背鰭の特徴的な形など海水魚飼育の魅力にあふれる魚です。このハタタテハゼを上手く飼育するにはどうしたらいいのかをまとめました。

ハタタテハゼの分類

従来はハゼ科に含まれていましたが、最近はハゼ科から分離されたオオメワラスボ科の中のクロユリハゼ亜科に分類されたり、そのクロユリハゼ亜科を、クロユリハゼ科に昇格させるという考えもあります。日本においては、クロユリハゼ科を採用するのが一般的です。クロユリハゼ科にはほかにもサツキハゼ属、クロユリハゼ属、Aioliops属、タンザクハゼ属、カグヤハゼ属がいて、これらのうちクロユリハゼ属は観賞魚店で見る機会が多い仲間といえます。

ハゼの仲間にはサンゴ礁域の砂地にすむもの、汽水域にいるもの、磯の潮溜まりにいるものなど色々な種がいますが、この種類はサンゴ礁に生息し、数匹で海底から少し離れた場所をホバーリングします。

ハタタテハゼ属は世界で4種類が知られ、日本にはそのうちの3種が知られています。

ハタタテハゼが生息する海域と個体の選び方

東アフリカ~ハワイ諸島(インド-太平洋域)に分布し、日本では静岡県以南の太平洋岸、伊豆諸島、琉球列島、小笠原諸島でみることができます。沖縄産のものが流通することもありますが、フィリピンやインドネシアなどから来ることが多いです。そのため入荷直後に状態を崩すような個体もいるので注意が必要です。

選び方としては鰭の先端が切れている個体もいますが、このような個体は時間がかかるものの再生することが多いです。しかし肉がえぐれているものや、泳ぎ方がおかしい物は避けるべきです。

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ハタタテハゼの飼育に適した水槽

単独、またはあまり魚を入れない水槽ならば、35㎝位の小型水槽でも飼育することが出来ます。他の魚と一緒に飼育するのでしたら、60cm位の水槽で飼育すると楽しいでしょう。

ハタタテハゼを飼育する上で絶対に必要なものがあります。それが「フタ」です。フタがないと水槽から飛び出して、死んでしまう恐れがあります。特に驚くと跳ねて水槽外に出てしまいますが、混泳水槽でなくても、ちゃんとふたをしておく必要があります。ですからしっかりしたフタができるような水槽で、ろ過槽の容量を多めに確保できるような水槽が望ましいといえます。

ろ材を用いた生物ろ過、サンゴを中心としたナチュラルシステムでもどちらでも飼育できます。水温25℃でも飼育できますが、サンゴ礁域のやや深場にも生息する種ですので、23℃くらいの低めの水温にするのも良いでしょう。

ハタタテハゼの餌

一般的に販売されている各社配合飼料を与えます。小型の魚なので細かい粒のものをできれば2~3種類ほど。このほかにプランクトンフードなどの生の餌も与えれば文句なしでしょう。

乾燥餌でない、生の餌は冷凍のイサザアミ、コペポーダ、あるいはショップオリジナルの冷凍フードなが使いやすいのですが、いずれの冷凍餌にも共通していえるのが、与えすぎは水を汚してしまう恐れがあるということです。生物ろ過が機能したろ過装置と、しっかり水かえを行うことで、水質の悪化を防ぐようにします。

ハタタテハゼと他の魚との混泳について

ハタタテハゼは大人しい性格ですが、仲間同士で小競り合いをすることがあります。特に水槽に入れたばかりの時など、よく観察するようにします。近縁種のアケボノハゼは、ハタタテハゼと比べると気が強めなので、ハタタテハゼと混泳するときは、まずはハタタテハゼを入れて落ち着いてからアケボノハゼと一緒に飼育すると上手くいくことが多いです。

標準和名:アケボノハゼ 学名:Nemateleotris decora Randall and Allen, 1973 分類:ス...

カクレクマノミやハナビラクマノミなど、比較的温和なクマノミの仲間との混泳も可能です。その場合は、まずこのハタタテハゼを数匹水槽に泳がせておき、それらが縄張りを作り始めてからカクレクマノミなりハナビラクマノミなりの魚を足していきます。

他にもデバスズメダイなど、スズメダイ属の小型種、イトヒキベラやクジャクベラなどの小型のベラ、ハナダイの仲間、近い仲間の遊泳性のハゼ、カエルウオの仲間など、さまざまな魚と組み合わせられます。ただしキュウセンの仲間やニセモチノウオなどの小型ながら気が強めの魚と組み合わせるときには注意が必要です。できればこれらの魚と組み合わせるときは、カクレクマノミとの混泳と同様に最初にハタタテハゼを入れるようにしたいものです。

ミツボシクロスズメダイなどの大型のスズメダイの仲間や小さくてもルリスズメダイ、ハマクマノミなどはかなりきつい性格のためおすすめできません。カエルアンコウやハタなどは本種を捕食してしまう恐れがあり、論外です。

入れる順番次第でカクレクマノミと一緒に飼育することもできる。

ニセモチノウオは気が強いので小型種といえど注意が必要。

ハタタテハゼとサンゴや無脊椎動物との相性

ハタタテハゼの仲間はサンゴを食べたり突いたりするということはないので、サンゴ水槽で泳がせることも容易です。ハタタテハゼは臆病なので、サンゴの配置を工夫したり、ライブロックを沢山組み合わせる、などして隠れるためのスペースを作ってあげるとよいでしょう。

無脊椎動物については、スカンクシュリンプ、ホワイトソックス、キャメルシュリンプ、アシナガモエビ、サンゴヤドカリ、など多くの種類と飼育することができますが、ショウグンエビの仲間、イセエビの仲間、大型のカニの仲間、オトヒメエビ、イモガイ、イカなど、本種を捕食してしまう恐れがある大型甲殻類や肉食性の強い軟体動物との飼育は避けるべきです。

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