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2020.12.09 (公開 2017.06.16) 餌・添加剤

カクレクマノミの餌・ご飯の種類と選び方

カクレクマノミも生物です。魚は基本的に、何かを食べなければ生きていくことはできません。ここでは、カクレクマノミを中心に、飼いやすい海水魚が好む餌をご紹介します。

一般的な観賞魚専門店で販売されている海水魚の餌は、乾燥配合飼料活き餌冷凍餌などがあります。

乾燥配合飼料

配合飼料と呼ばれるもので、海水魚用に販売されているものにはフレーク状のものや、顆粒状のものなどがあります。もっとも一般的な餌で、クマノミなど一般的な海水魚ではこれをメインの餌にし、たまに冷凍の餌を与えたりするとよいでしょう。フレークフードや粒状の餌など、色々な餌がありますが、個人的には粒状の餌をおすすめします。

フレーク

薄いペラペラの餌で、水面に浮くのが特徴です。ずっと浮いていて遊泳する魚は食べやすいのですが、底の方にずっといるような魚はやや食べにくい感じです。またオーバーフロー水槽だと配管に引っかかってしまうこともあり注意します。メリットとしては浮かんでいて魚が見つけやすいこと、魚がフレークをちぎって食することができる、ということがあげられます。

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顆粒状餌

▲海水魚フードのスタンダードアイテム、キョーリンの「メガバイト レッド」

海水魚飼育のスタンダードとなっている餌です。ゆっくり沈むので底の方にいる魚も、遊泳する魚も餌を食べやすくなっています。色々な種類があり、どれを選べばよいか迷ってしまいますが、カクレクマノミと遊泳性ハゼなどを飼育しているのであればキョーリンからでている「メガバイト レッド」のSサイズ、カエルウオの仲間もいるのであればこれに「メガバイト グリーン」のSまたはMサイズを追加してあげるとよいでしょう。

どの餌も素材としては魚粉や甲殻類、イカなどのミールが使われ、植物食性の強い海水魚には海藻の粉末も混ぜてあることがあります。小麦粉は淡水魚の餌には良いのですが、海水魚にはあまりよくないとも言われています。現在は小麦粉を使わない餌もあります。例としてどじょう養殖研究所の「シグマ グロウ」シリーズは小麦粉フリーで消化吸収がイマイチな肉食性海水魚にもおすすめです。

冷凍餌

キョーリンから販売されているクリーンコペポーダ

その名の通り冷凍された餌です。ブラインシュリンプやイサザアミ、コペポーダ(プランクトン)などの餌が観賞魚店でよく販売されています。お店によっては沿岸に生息する小型のアミなども冷凍して販売していることがあります。

このほかに冷凍の配合飼料もあります。主に甲殻類やイカ、エビなどのミンチを冷凍しているもので、アメリカのLRS(日本ではブルーハーバーが取扱い)、観賞魚店などでオリジナル商品も販売されています。これらの餌は餌付きは良いのですが、与えすぎると水を汚してしまいます。

人によっては、アジやイワシ、イカなどをスーパーや魚屋さんで購入して肉をミンチにし、冷凍して魚にあげているような人もいます。魚は確かによく食べます。しかしあげすぎると水が汚れやすくなりコケもはえやすくなるので注意が必要です。また冷凍保存する必要があります。アサリはチョウチョウウオの餌付けに最もよく使われる餌なのですが、寄生虫や菌がいることがありますので、冷凍してからあげることが大事です。クマノミには、このような餌はたまに与えるくらいがちょうどよいです。

釣り餌のオキアミを与えるのは注意が必要です。魚によっては消化不良を起こしてしまうこともあります。また防腐剤などはいっているものもありますので、釣り餌を飼育魚に与えるのはあまりおすすめしません。

なお、これらの餌は冷凍保存しておかなければなりません。冷蔵庫で保管しておいたら変質し水を汚すこともあるので注意が必要です。

フリーズドライフード

オキアミをフリーズドライにしたものが多々販売されています。「~クリル」という文字が入っているのはオキアミが入っていると思って概ね間違いありません。釣り餌として販売されているオキアミと異なり、防腐剤や集魚剤なども入っていませんので、オキアミを魚に与えたいのであればこちらの方がよいでしょう。水に戻せばふやけて魚が食べやすくなります。このほかにイサザアミやブラインシュリンプの成体をフリーズドライ加工して売っていることがあります。魚の腹の足しにはならないことが多いのですが、餌付け用などに使ってみるのもよいでしょう。

活き餌

▲活き餌としてお馴染みのイソスジエビ

活き餌はその名の通り「生きている餌」です。淡水魚の世界でしたら淡水のミジンコやイトミミズなどがありますが、これらの餌は海水魚には向きません。海水魚向けの活き餌はイサザアミやヨコエビ、イソスジエビ、ボラの幼魚などで、イサザアミやヨコエビの仲間はタツノオトシゴやヨウジウオ、エビはカサゴの仲間、ボラはアンコウやカサゴなどの餌に向いています。スズメダイなどの魚は鰭や骨が硬くあまり向いていないようです。

また一般の活き餌とは少し異なるかもしれませんが、クマノミの仲間の仔魚は配合飼料を食べることはできませんので、産まれてしばらくの間は、シオミズツボワムシやアルテミア(ブラインシュリンプ)などの生きたプランクトンを与える必要があります。特にアルテミアはタツノオトシゴやヨウジウオ、ヘコアユなどの口が小さな魚や小魚を飼育するのに重要な餌となりますので、そのような魚を飼いたい方は、アルテミアの育て方を覚えておくとよいでしょう。

餌の与え方

魚や餌の種類によって違いますが、カクレクマノミとその他飼いやすい魚数種が入っている水槽で考えます。

基本は大体1日1~2回、数分で食べつくせる程度の量をあげます。いずれの餌も与えすぎると水が悪くなりやすく、魚によっては内臓に負担がかかるなどの問題もあり要注意です。

餌は毎日与えるのが基本的ですが、旅行や出張で2~3日の間何も食べなくても、クマノミは平気です。逆に与えすぎて水質が急激に悪化し、魚を殺してしまうことはあります。

餌の保存

配合飼料は冷凍して保存する必要はありませんが開封したらできるだけ早いうちに与えるのが基本です。人工海水と同じく湿気を嫌うので注意が必要です。冷蔵庫で保存するのもよいでしょう。

栄養の強化と便利な器具

私たち人間がサプリメントをとって何か足りない成分を補うように、魚にも同じように足りない成分を添加剤で添加して補うということがあります。ビタミンやアミノ酸などを強化して健康な体づくりに役立つもの、ガーリックエキスのように魚の抵抗力を高めるものなどさまざまなものがあります。

栄養強化の上で必要になる便利なグッズが二つ。小さな計量カップとスポイトです。このカップの中に添加剤と餌をひたし、スポイトを使って魚にあげるのです。

なおこのような栄養を強化する添加剤のシリーズの中にはブライトウェルアクアティクス社の製品のようにスポイトがついているものがあります。添加剤と餌を混ぜ合わせたものを添加剤に付属するスポイトで魚にあげてはいけません。かならず別のスポイトを用いて魚にあげるようにしてください。

カクレクマノミの餌まとめ

  • 配合飼料は水を汚しにくく栄養的にもよい
  • 初心者には粒餌がおすすめ
  • 生餌を与えるときにはまず冷凍してから
  • 開封後早めに使い切る
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