2020.06.03 (公開 2020.06.01) 水槽・器具
ジェックス(GEX) 水槽用クーラー「クールウェイ」の性能やゼンスイとの違いを解説
日本のアクアリウム市場においてはゼンスイ、ニッソー(マルカン)、テコ(エムエムシー企画)、そしてジェックスなどのメーカーが水槽用クーラーを販売しています。我が家ではゼンスイ製のクーラーと、ジェックス製のクーラーが稼働しています。今回はアクアリウム用品の総合メーカーであるジェックスが販売する水槽用クーラーである「クールウェイ」についてご紹介します。
ジェックス クールウェイってどんなクーラー?
▲クールウェイBK110
クールウェイはジェックスが販売しているクーラーで、3種類が販売されています。「BK110」、「BK210」、「BK410」の3つのタイプで、それぞれ冷却可能水量が異なります。私が使用しているBK110は100リットル以下(周囲の温度が35℃以下の場合。周囲の温度が30度前後なら200リットルまで)の水を冷却することができます。ただし、あまり大きな水槽を冷却することはできません。ただ45cmや60cm規格水槽を25℃に冷却するのであれば十分なパフォーマンスを見せてくれるでしょう。
より大きな水槽で飼育するなら総水量160リットル以下の水槽を冷却可能な「BK210」や、350リットル以下の水槽を冷却できる「BK410」を購入しましょう。
クーラーのほかに必要なもの
接続用のホースと水中ポンプ(もしくは外部ろ過槽)が必要になります。ホースは内径12mm、16mmのものが使用できます。ポンプは毎分5~15リットルのもの(最大揚程3m以下の時)が必要です。参考までに我が家ではエーハイム製のホースとマキシジェットを使用しています。
センサーの位置に注意
ゼンスイ製の水槽用クーラー「ZC」および「ZR」シリーズでは、センサーはクーラー内蔵でしたが、クールウェイシリーズではセンサーが本体から飛び出しており、水槽内にセンサーを設置するようになっています。ですから、センサーが水から飛び出してしまっていては設定した水温に保つことができなくなります。水の蒸発などにより、センサーが水から飛び出さないように注意しなければなりません。
メンテナンス
クールウェイはセンサーが本体から飛び出している都合上、できるだけ水槽やサンプに近いところに置きたいものです。しかし水槽やサンプのそばにおくと海水がはねて塩水がクーラーにかかり、見栄えが悪くなったり、故障の原因になることもありますので、水はねの対策をしたほうがよいでしょう。また前面のエアーフィルターにほこりなどの汚れが付着してしまうと冷却能力が落ちてしまうので、たまに外して掃除してあげましょう。またネコやウサギなどを飼育しているのであればとくにこの作業をしっかりやったほうがよいでしょう(フィルター内に毛がびっしり、なんていうことも)。
クーラーのリコール
▲リコール対象のクーラー「GXC-100」
かつてジェックスから販売されていたクーラーの中にはリコールの対象となっているクーラーもあります。「GXC-100」「GXC-200」「GXC-400」「GXC-101X」「GXC-201X」「GXC-401X」の6種類です。これらのクーラーは経年劣化などにより煙が出たり、最悪の場合発火する可能性があるということでリコールの対象となっています。対象商品は回収してもらい、新品の同サイズのクーラーと交換してもらうことになります。その際に来たのが我が家で現在使用しているジェックス クールウェイというわけです。なおリコールの詳細についてはジェックスのホームページを検索してください。
ゼンスイ製クーラーとのスペック比較
機種 | BK110 | ZC-100α |
メーカー | ジェックス | ゼンスイ |
冷却水量目安 | 100リットル | 100リットル |
消費電力 | 155W/180W(50/60Hz) | 95W/112W(50/60Hz) |
寸法(cm) | 250×355×395 | 196×320×350 |
価格 | 62,000円 | 64,000円 |
▲クールウェイBK110と似たような製品ZC-100αとの比較表。数値はメーカーの公称値。
国内で販売されているクーラーとしてはゼンスイが高いシェアを誇っています。理由は機種の多さ、徹底的なサポート体制によるものと思われます。ジェックスのクールウェイももちろん、故障時の修理や点検をしてくれるのですが、無料点検やオーバーホールなどクーラーをメインに販売するゼンスイらしいところもあり、サポートに関してはゼンスイのクーラーのほうがよいといえるでしょう。
クールウェイBK110と、同様のスペックをもつゼンスイZC-100αのスペックの違いは上記の表のとおりです。残念ながらゼンスイのZC-100αのほうがクールウェイBK100よりも若干消費電力が少なく、また寸法も小型で、クールウェイのメリットといえば価格くらいといえるかもしれません。ただしクールウェイは水槽用のクーラーとしては安価であり(標準小売価格よりもかなり安い値段で販売されていることも)、安くても性能のよい水槽用クーラーが欲しい、というのには適しているということがいえます。
ジェックス クールウェイまとめ
- ジェックスから販売されている水槽用クーラー
- 周囲35℃なら100リットル、周囲30℃なら200リットルまで冷やすことができる
- センサーが水中から露出しないように注意
- キャビネットに海水がかからないようにしたい
- 前面のフィルターはたまに掃除する
- 一部製品はリコールがかかっている
- ZC-100αとくらべてやや性能は劣るがそれでも十分使用できる
- ZC-100αよりも安価