オオバナサンゴの飼育方法~餌やり・添加剤・骨格が見えてしまったときの対処法

オオバナサンゴはアクアリウムの世界で使われる名称で、和名ではヒユサンゴと呼ばれるサンゴの仲間です。ハードコーラル、LPS(ポリプの大きなイシサンゴ)の代表的な種で、ミドリイシやナガレハナサンゴなどと並んで人気の高いサンゴです。

しかし飼育環境が整わなかったり、水換え、微粒元素の添加が不足すると共肉が剥がれ骨格が剥き出しになってしまうこともあります。この美しく幻想的な輝きを放つ海の宝石を上手く飼育するにはどのようなことに注意するべきかまとめました。

オオバナサンゴの特徴

▲極美のマルチカラーの個体

オオバナサンゴの魅力は何と言ってもその色彩です。赤色、緑色、黄色、紫、ツートン、マルチカラー…。

色彩、形のバリエーションは豊富で、ふたつと同じオオバナサンゴはありません。また青色のLEDを当てると、オオバナサンゴのもつ蛍光色を楽しむことができます。しかし飼育環境や温度によっては色が抜けてしまったり、膨らみ方ががいびつであったりします。

オオバナサンゴに適した飼育環境

オオバナサンゴはLPSのなかでも丈夫で飼いやすく、初心者がLPSに初めて挑戦するのに向いている種類といえます。

水槽サイズ

オオバナサンゴはミドリイシやウミアザミなどと比べると水質の変化に強いハードコーラルですので、小型水槽での飼育も不可能ではありません。しかしながら豊富な水量が確保できる水槽では水質が安定して飼育が容易になります。

初心者の方が90cmや120cmの大型水槽を購入するのはあまり現実的ではありませんが、一般的に販売されている60×30×33cmの水槽でも50リットル以上の水量を確保することができますし、45cmキューブ水槽は標準的な60cm水槽よりもさらに多くの水を入れることができます。

水質

硝酸塩が若干検出されるような水槽での飼育も可能ですが、やはりできるだけ綺麗な水で飼育したいものです。水槽のシステムは、ベルリンシステムでも、ろ過槽を用いて生物ろ過を行う方式でもかまいません。

プロテインスキマーはベルリンシステムの肝といえるような機材ですが、ろ過槽を用いて生物ろ過を行う方式であっても、残り餌や魚の排せつ物を亜硝酸や硝酸塩になる前にハイパワーで水槽から取り除いてくれるのでおすすめの機材です。

水流

オオバナサンゴに対し水流はそれほど強いものは必要ありませんが、水槽内の海水がよどまない程度の流れは必要です。60cm水槽であればろ過槽から出る水流のほかに最低でも安価な水中ポンプをひとつ用意しておきたいところです。

オオバナサンゴは青系の光を放つLEDを使用し、水槽の底の方に置きたいサンゴです。従って250wのメタルハライドランプやハイパワーLEDの直下は避けます。もちろん、蛍光灯でも飼育可能です。青い色のLEDを使用すると輝く色彩を楽しむことができます。

水温

オオバナサンゴはやや深場系のサンゴですので高水温に弱い面があります。基本的に25℃の水温を保つように心がけます。ヒーターとクーラーを使用し、水温の安定につとめます。

オオバナサンゴの置き場所

▲水槽の底の方に置くとよいが、砂の上に直接置かない

上記の要素を考えますと、オオバナサンゴは水槽の底の方、弱めの水流が当たるような場所に配置することがベストといえます。ただし砂の上に直接置いてはいけません。かならずサンゴ岩やライブロックの上に置くようにします。

砂の上に直接置くと、サンゴの下の水が動かず、そこから硫化水素が発生するおそれがあるためです。もちろん落下してサンゴが死んでしまうという事故を防ぐため、専用の接着剤を使用してサンゴ岩やライブロックに接着するようにします。

また、縮んでいるときと共肉を大きく広げたときのサイズは大きく異なるので置き場所は共肉を広げたときのことを考えるようにしましょう。

オオバナサンゴに適した餌と添加剤

オオバナサンゴは餌を与えると食べ、状態がよくなります。従来は人間の食品となるエビのむき身や魚の切り身などを与えていましたが、これらの餌は水を汚すおそれもあります。現在はサンゴ向けの配合飼料があり、それを与えるとよいでしょう。

粉末状のサンゴフードは一旦水に漬けてからスポイトを使ってあたえます。オオバナサンゴには毎日餌を与える必要はありません。1週間に1回くらいで十分です。

オオバナサンゴにおすすめの餌

オオバナサンゴサンゴの骨格形成に必要な添加剤

オオバナサンゴサンゴの添加剤は骨格形成の要であるカルシウム、ポタシウム、ストロンチウム、マグネシウムのほかヨウ素や微量元素を添加すればよいでしょう。

オオバナサンゴサンゴの飼育の悩みでよく聞かれるのが「骨格がむき出しになった」「共肉が剥がれた」というものですが、それは水換えが足りていないことはもちろん、上記の微量元素の添加が不足していることが大きな要因です。

オオバナサンゴは好日性のサンゴですので、光合成をおこなうために必要な成分である鉄分も必要なのですが鉄分の過剰な供給はコケの大増殖につながるおそれもありますので、デルフィスの「コンビネーション1」や、ブライトウェルの「リプレニッシュ」など、鉄分の入った微量元素添加剤を添加することをおすすめします。

オオバナサンゴの購入時のポイント

▲色がハッキリしていて骨が見えないものを選ぶとよい

オオバナサンゴの特徴的な色が薄くなっているものは「褐虫藻」と呼ばれる体内に共生している藻類が抜け出してしまっているので、こうした個体の購入は避けます。また、サンゴの骨格を覆っている共肉がはげて骨が見えているものなども選んではいけません。

オオバナサンゴと魚との相性

オオバナサンゴのようなぷっくり膨らむタイプのLPSは、チョウチョウウオやサンゴ食性の強いある種のヤッコにとっては美味しいご飯にしかなりません。

スズメダイ、多くのハゼ、イトヒキベラ、ハナダイ、テンジクダイ、ネズッポ、カエルウオ、ゴンベなどの魚とは組み合わせられます。クマノミはイソギンチャクのない水槽ではオオバナサンゴの間で眠ることもあります。

オオバナサンゴは好む光の問題から水槽の底の方にに置きたいサンゴですが、キュウセンやススキベラなどの砂に潜るタイプのベラ、ベントスゴビーなど砂をいじる魚を飼育するときには砂がオオバナサンゴにかかることのないように注意します。ハギ(ニザダイ)の仲間は概ね問題ないのですが、サンゴの調子が悪くなると突いてしまう個体もいるので注意が必要です。

オオバナサンゴと他のサンゴ・無脊椎動物との相性

ヤドカリにひっくり返されないように注意

オオバナサンゴとヤドカリやカニ、マガキガイとの飼育も可能ですが、これらの生物によりひっくり返されないように注意が必要です。やはりサンゴを安定させるために専用の接着剤を使用することがおすすめです。

毒性はそれほど強くないため、ハナガタサンゴやキクメイシなど、毒性が強いサンゴのそばに置かないようにするべきです。ミズタマサンゴ(バブルコーラル)やキクメイシなどのサンゴは夜間に強い毒を持つスイーパー触手を伸ばして他のサンゴを攻撃することがあり、攻撃されていないかどうかよく観察する必要があります。

オオバナサンゴの飼育まとめ

  • 色と形に変異が大きくて魅力的
  • 水質の悪化にはミドリイシよりは耐性がある
  • プロテインスキマーの使用がおすすめ
  • 水流は弱めでほどよくサンゴにあたるように
  • 青色の光を放つLEDがおすすめ。メタハラの直下は避ける
  • 水温は25℃をキープ
  • 砂の上に直接置かない
  • 餌を与えると大きく成長する
  • カルシウム、ストロンチウム、ポタシウム、マグネシウム、ヨウ素を添加
  • 鉄分を含む微量元素も添加したい
  • チョウチョウウオの良い餌になる。ハギ、ヤッコや砂をまき散らす魚も要注意
  • 毒性は弱い。強毒のサンゴからは放してレイアウトする

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