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2020.12.07 (公開 2020.02.26) メンテナンス

デルフィス「ライブシーソルト」人工海水の特徴~サンゴも魚もうまく飼いたい人向け

海水魚は淡水では飼育することができませんので、飼育するには海水が必須です。その海水の入手方法には2種類あります。天然海水を使用する方法と、淡水に人工海水のもとをとかして人工海水をつくる方法です。この「人工海水のもと」も何種類かあり、用途別に選択する必要がありますが、一般的なシステムでクマノミとサンゴを飼うのであれば「ライブシーソルト」が最適だと思います。今回はこのライブシーソルトについてご紹介します。なお、ほかの人工海水との比較につきましては、リンクをご参照ください。

ライブシーソルトとは?

▲ライブシーの添加剤

兵庫県伊丹市のアクアリウム用品メーカー、株式会社デルフィスの製品です。デルフィスが展開する「ライブシー」ブランドの中核的な商品です。2000年から販売されてきたもので、今年(2020年)で発売20周年となりましたが、2018年には成分を若干変更し、さらにパッケージもリニューアルしています(200リットル用)。新しいライブシーソルトはサンゴの成長を促す微量成分を強化しています(200リットル用以外はパッケージは同様も、中身は新しくなっている)。ライブシーブランドとしては、このライブシーソルトをもとに失われる成分を補給する各種添加剤や、逆に過剰な成分(リン酸塩や硝酸塩)を取り除くための除去剤などを販売しています。

なお、デルフィスはほかに「リベラ」(淡水魚や水草向け商品のブランド)、「アストロビーム」(水族館向け照明やメタハラ)、「匠」(水槽やキャビネット)のブランドを有してさまざまなアクアリウム製品を販売しています。

ライブシーソルトの商品ラインナップ

ライブシーソルトには量別に4種類あります。今回ご紹介している200リットル用のほか、25リットル用、100リットル用、600リットル用(200リットル用×3)があります。大きければ大きいほど安くなりますが、湿気に弱いので開封後は乾燥した冷暗所に置いておきたいものです。45cmまでの水槽であれば25、もしくは100リットルを用意しておけば十分ですが、60cm水槽では予備を含めて200リットルあったほうが安心です。

ライブシーソルト 200L用

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ライブシーソルトの特性

▲旧パッケージのライブシーソルト

ライブシーソルトは製造からパッキングまで日本国内で行われているため、保存料やEDTAなど、生物に対して懸念のある成分を使用していません。また日本国内の水道水に合わせ開発されており、塩素中和剤(カルキ抜き)が不要なところもよいところです。

また、マリンテックの「シーライフ」には「ヴィーソルト」、レッドシーの「レッドシーソルト」には「コーラルプロソルト」といった上位商品がありますが、このライブシーソルトにはそれがありません。理由は「どの生物にも最高の品質の人工海水を使ってもらいたいため」とのことですが、まさにその通りで、魚からSPSまで、どんな生物にも使用できる製品です。そして上述の通り、2018年にパッケージと成分もリニューアルし、よりサンゴに適した人工海水になりました。

どんな水槽に適している?

上記の通りで、魚水槽にも魚&サンゴ水槽にも、SPS水槽にも使用することができます。とくに2018年以降の新パッケージの製品はサンゴ向けの成分が強化されており、サンゴ水槽にもおすすめです。ほかのサンゴ用の成分を強化した人工海水のもとよりも溶けやすく、使いやすい人工海水です。我が家ではすべての海水水槽にライブシーソルトを使用しており、自信をもっておすすめできます。

ライブシーソルトの便利グッズ

▲ライブシーソルト専用計量カップ

ライブシーソルト使用して人工海水を作るのに便利なグッズがあります。写真は「ライブシーソルト専用計量カップ」で、3リットル、5リットル、10リットル分の人工海水を作るのに必要なライブシーソルトの量をはかることができます。魚飼育用の量とサンゴ飼育用の量、ひとつで両方はかることができるので便利です。ライブシーソルトを使用するのであれば、ぜひともひとつは持っておきたいアイテムです。

またより多くの量の人工海水をつくるのに、ライブシーソルト専用のバケツもあります。1~13リットルまで目盛りがついていて、その分だけ専用計量カップではかったライブシーソルトを入れるだけなので簡単です。また、魚の薬浴など、水量を正確に測るようなときにも役に立ちます。さらに、バケツにはホース固定用のリングもついているので、水換えもラクラクです。

人工海水は湿気に弱いので、開封後は早く使い切りたいものです。湿気を防ぐのには輪ゴムなどで封をするべきですが、よりしっかり封をしたいのであればスティックジッパーをするとよいでしょう。クリップ式ではなくスライド式で、密封性を保つのに最適です。

ライブシーソルトで人工海水をつくる

ここでは、実際にライブシーソルトを使用して人工海水をつくる手順をご紹介します。

水をくみ水温調整

▲ヒーターでバケツの水をあたためる

まず真水(水道水・RO水。上記の通りカルキ抜き不要)をバケツに汲み、ヒーターを使って温めます。水温調整が面倒くさいからと、横着してお湯で溶かすのもいけません。ライブシーソルトが化学反応を起こして再度結合してしまうことがあるからです。

規定の量を入れて溶かす

▲ライブシーソルト専用計量カップで計測する

先にライブシーソルトを入れた後水を注ぐのはいけません。かならず温度合わせをした真水の中に入れるようにします。なお、別売の専用計量カップを使用すれば正確な量をはかることができるのでおすすめです。写真の量のライブシーソルトでサンゴ水槽に適した比重の10リットル分の海水を作ることができます。

かき混ぜる

▲長い棒状のものでよくかき混ぜる

人工海水が入ったバケツをよくかき混ぜたり、エアレーションをするなどしてライブシーソルトを溶かします。ライブシーソルトはサンゴ飼育に適していますが、その中では溶けやすいです。

注水する

かき混ぜた後比重を確認して、水槽やサンプに注水します。

また海水を水槽に入れる場合はそのまま水槽にそそぐ方法と、ポンプを使ってくみ上げて水槽に戻す方法がありますが、先ほどご紹介した、別売のライブシーバケツ13リットルはそのどちらでも使いやすくなっており便利です。ライブシーソルトを使用するなら、専用の計量カップとバケツの両方を所持するとよいでしょう。なお注水するばあいは砂を巻き上げないように注意しましょう。

まとめ

  • デルフィスが「ライブシー」ブランドで展開する人工海水
  • 日本国内で製造・梱包することにより有害になりうる保存料などを使用しない
  • 日本の水道水に合わせて作られており水道水のカルキ抜き不要
  • 量によって4種類が販売されている
  • サンゴのための成分を強化しているが真水に溶けやすく使いやすい
  • サンゴ・魚水槽いずれにも最適
  • 専用の計量カップやバケツ、保存用スティックジッパーなどの便利グッズもある
  • 人工海水の水温調整にはヒーターを使用する。熱湯は使ってはいけない
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