共生ハゼとテッポウエビ~飼育のポイントと注意点

共生ハゼとは

共生ハゼは、テッポウエビと共生するハゼの仲間です。ハゼの仲間にはヤギやサンゴの間に潜むガラスハゼやサンゴハゼ、ダルマハゼなどの種類や、大型の魚をクリーニングするネオンゴビーの類なども共生ハゼといってよさそうですが、一般的にマリンアクアリウムの世界で「共生ハゼ」といえば、テッポウエビと共生するハゼのことを指します。

テッポウエビは眼が悪く、外の様子はなかなか分かりません。そこで共生ハゼをテッポウエビの巣に住まわせ、見張りをしてもらうのです。共生ハゼは住処を提供してもらえ、両方が得をする「相利共生」のひとつといえます。

さらに、この共生ハゼとテッポウエビの共生に、遊泳性のハナハゼが割って入り居候していることもあります。ハナハゼは非常に臆病で、ダテハゼの巣の周辺を泳ぎ、危険が迫るとハゼの巣に入ってしまうのです。なお、ハナハゼを含む遊泳性ハゼについてはこちらを御覧ください。

共生ハゼの種類

共生ハゼは11属が知られています。他の動物と共生するハゼは他にもヤギやカラマツ、ウミトサカ、ミドリイシなどのサンゴの仲間と共生しているものもいますが、ここでいう共生ハゼは「テッポウエビと共生するハゼ」の事を指します。分布域はインド-中央太平洋域で、南アフリカからハワイ諸島、マルケサス諸島にまで分布し、大西洋にも1種が知られます。他の熱帯性海水魚の多く同様、この仲間が多いのは東南アジアの海で、日本で観賞魚として販売される共生ハゼの多くの種類も、この海域が故郷です。

ネジリンボウ属 Stonogobiops

▲もっともポピュラーな共生ハゼのひとつ、ヒレナガネジリンボウ

▲ヤシャハゼ。白い体に赤い縦縞模様が綺麗

共生ハゼの代表的な属のひとつです。世界で7種が、日本にはそのうちの4種が知られていますが、流通するのは主にヒレナガネジリンボウ、ヤシャハゼ、ドラキュラシュリンプゴビーの3種に絞られます。ヒレナガネジリンボウは、観賞魚店ではハタタテネジリンボウという名前で販売されていることもあり、その愛らしい黒い横縞模様と、頭部の黄色が特徴的な可愛い人気種です。近縁種のネジリンボウは西太平洋に生息しており、ダイバーには人気の種なのですが、なぜか観賞魚の業界ではほとんど見られません。

ヤシャハゼは白っぽい体に赤い縦線が入る種で、共生するコトブキテッポウエビとお揃いの色彩です。ドラキュラシュリンプゴビーは黒色横帯の間に細い横線が入るのが特徴です。3種いずれも大きさは5cmほどで、小型水槽でも飼育しやすいといえます。

主な種(★がついているのは日本にも分布する種)

★ネジリンボウ Stonogobiops xanthorhinica Hoese and Randall, 1982

ヒレナガネジリンボウ S. nematodes Hoese and randall, 1982

★キツネメネジリンボウ S. pentafasciata Iwata and Hirata, 1994

★ヤシャハゼ S. yasha Yoshino and Shimada, 2001

ドラキュラシュリンプゴビー S. dracula Polunin and Lubbock, 1977(インド洋)

ダテハゼ属 Amblyeleotris

▲クビアカハゼ。赤い縞模様がオシャレな種類。

インド-中央太平洋から40種近くの種が知られている、共生ハゼ最大のグループです。日本には和名がある種だけでも13種が知られていますが、まだ標本に基づく報告がなく、まだ和名がついていないものも何種か知られています。クビアカハゼやヤノダテハゼのような小型のものから、ニチリンダテハゼやニュウドウダテハゼのような大きなものも知られ、特にニュウドウダテハゼは全長20cm近くになる大型種です。

ヤノダテハゼなどは比較的おとなしい性格をしているのですが、ニチリンダテハゼなどは大きくなると結構強めです。さらにそのニチリンダテハゼなど鰭が立派なものは無理な混泳をさせるとその自慢の鰭が傷つくこともあり、意外と混泳には気をつかうものです。初心者であればクビアカハゼやハチマキダテハゼなど、比較的温和でほかの魚との混泳が楽しめるものがおすすめです。

この仲間は色々な名前で輸入されてきますが、標準和名と違う名称で入ってくることもあります。よく見ればさまざまな種が入ってきているのです。このような楽しみは淡水性熱帯魚のカラシン類の珍種を探す楽しみと似ているところがあります。

主な種(★がついているのは日本にも分布する種)

クビアカハゼ Amblyeleotris wheeleri (Polunin and Lubbock, 1979)

★ヤノダテハゼ A. yanoi Aonuma and Yoshino, 1996

★ヤマブキハゼ A. guttata (Fowler, 1938)

ニチリンダテハゼ A. randalli Hoese and Steene, 1978

★ダテハゼ A. japonica Takagi, 1957

★ヒメダテハゼ A. steinitzi (Klausewitz, 1974)

ハチマキダテハゼ A. diagonalis Polunin and Lubbock, 1979

★ダンダラダテハゼ A. periophthalma (Bleeker, 1853)

★ミナミダテハゼ A. ogasawarensis Yanagisawa, 1978

★マスイダテハゼ A. masuii Aonuma and Yoshino, 1996

★ズグロダテハゼ A. melanocephala Aonuma, Iwata and Yoshino, 2000

★モリシタダテハゼ A. morishitai Senou and Aonuma, 2007

★ニュウドウダテハゼ A. fontanesii (Bleeker, 1852)

★アークフィンシュリンプゴビー A. arcupinna Mohlmann and Munday, 1999 (西表島、西太平洋。西表島の分布は「日本のハゼ」による)

マスクドシュリンプゴビー A. gymnocephala (Bleeker, 1853) (インド-西太平洋)

オーロラゴビー A. aurora (Polunin and Lubbock, 1977) (インド洋)

レッドマージンシュリンプゴビー A. rubrimarginata Mohlmann and Randall, 2002 (西太平洋)

ボルケーノシュリンプゴビー A. rhyax Polunin and Lubbock, 1979 (西太平洋)

メタリックシュリンプゴビー A. latifasciata Polunin and Lubbock, 1979 (西太平洋)

イトヒキハゼ属 Cryptocentrus

▲ギンガハゼはイトヒキハゼの仲間で最もよく知られた種

▲オイランハゼは大型になり、性格もきつい

イトヒキハゼ属のハゼは少なくとも30種以上が知られ、日本には12種と和名のないものが1種ほどいます。しかし観賞魚店では多くの種類はみることが出来ません。ギンガハゼは灰色の個体と黄色い個体がいて、黄色い個体はよく観賞魚として流通しますが、そのほかの種類は残念ながら見る機会が少ないです。

日本の沿岸で普通に見られ、属の標準和名にもなっているイトヒキハゼはこの属ではなく、ハゴロモハゼ属に移すべきではないかという意見もあります。イトヒキハゼは釣れたら人の手を噛むこともあるのですが、痛いものではありません。イトヒキハゼ属のものは結構気が強いため、大人しい共生ハゼとの同居には注意が必要です。意外と貪欲で種類によっては小魚を食べてしまいますので注意が必要です。

主な種(★がついているのは日本にも分布する種)

ギンガハゼ Cryptocentrus cinctus (Herre, 1936)

★フタホシタカノハハゼ C. sericus Herre, 1932

★ムラサメハゼ C. fasciatus Playfair, 1867

★シロオビハゼ C. albidorsus (Yanagisawa, 1978)

★ヒノマルハゼ C. strigilliceps (Jordan and Seale, 1906)

★クロホシハゼ C. nigrocellatus (Yanagisawa, 1978)

★タカノハハゼ C. caeruleomaculatus (Herre, 1933)

★ホシゾラハゼ C. cyanospilotus Allen and Randall, 2011

★オイランハゼ C. melanopus (Bleeker, 1860)

★ブチハゼ C. inexplicatus (Herre, 1934)

★イトヒキハゼ C. fillifer (Valenciennes, 1837)

★シゲハゼ C. shigensis Kuroda, 1956

ウォッチマンゴビー C. sp. (西太平洋。複数種いると思われる)

オニハゼ属 Tomiyamichthys

▲小型種のヒメオニハゼ。コトブキテッポウエビと共生

▲大型種のオニハゼ

オニハゼ属もマリンアクアリウムではマイナーな共生ハゼですが、ホタテツノハゼという、第一背鰭が格好いいハゼが知られています。種類は少なくとも12種が知られ、日本にはそのうちの6種と、和名がないものが何種かいますが、いずれの種類もごくまれにしか入ってきません。オニハゼやウシオニハゼを除き小型種が多いですから、組合せには気を付けるべきですが、基本的には丈夫で飼いやすいものが多いです。ホタテツノハゼは自慢の第1背鰭が傷つきやすく、扱いや混泳する魚との関係には注意が必要です。

従来はオニハゼ属と、ホタテツノハゼ属は別属として扱われてきましたが、最近はオニハゼ属に統一されているようです。また従来ヤツシハゼ属の魚とされたヤジリハゼもいまではオニハゼ属に含められます。

主な種(★がついているのは日本にも分布する種)

オニハゼ Tomiyamichthys oni (Tomiyama, 1936)

ヒメオニハゼ T. alleni Iwata, Ohnishi and Hirata, 2000

★ホタテツノハゼ T. emilyae Allen, Erdmann and Utama, 2019

★オニツノハゼ T. smithi Chen and Fang, 2003

★ウシオニハゼ T. russus (Cantor, 1849)

★ヤジリハゼ T. lanceolatus (Yanagisawa, 1978) (従来はヤツシハゼ属の種とされた)

スケールレスシュリンプゴビー T. nudus Allen and Erdmann, 2012 (西太平洋)

ファンシュリンプゴビー T. latruncularius (Klausewitz, 1974) (インド-西太平洋)

オドリハゼ属 Lotilia

日本にも分布するオドリハゼと、紅海周辺にのみ生息する近縁種の計2種のみが知られています。あまり入荷がなくほかの共生ハゼと比べたらやや高価な種です。共生するエビは専用のダンスゴビーシュリンプというテッポウエビです。人気ですが共生ハゼの仲間としては高価です。

主な種(★がついているのは日本にも分布する種)

★オドリハゼ Lotilia klausewitzi Shibukawa, Suzuki and Senou, 2012

ホワイトキャップゴビー L. graciliosa Klausewitz, 1960 (紅海とその周辺)

ヤツシハゼ属 Vanderhorstia

▲イエローラインシュリンプゴビー

インド-太平洋域から20種以上、日本には少なくとも15種が知られていますが、未記載のものもいて種類はさらに増えるものと思われます。西太平洋に生息する小型種イエローラインシュリンプゴビーという種が入ってきますが流通量は多くなく、他の種類は沖縄で採集されるクサハゼなどがいますが、これらを除きめったに入荷しません。小型で温和な種が多いグループで、他の魚との組み合わせがしにくい仲間です。

また共生ハゼの種類はNes属をのぞきすべてインド‐太平洋域に分布していますが、この属のメルテンスプローンゴビーというのは紅海に生息し、スエズ運河の開通後に地中海に分布を広げたようです。地中海にテッポウエビごと進出したわけではないようで、どうやら地中海にすむ独自の種と共生しているようです。なおWikipediaの英語版でメルテンスプローンゴビーとされる写真が掲載されていますが、その写真の種類はクサハゼという別種なので注意が必要です。実際に以前クサハゼがVanderhorstia mertensiと同定されたことによりますが、誤りと思われます。

主な種(★がついているのは日本にも分布する種)

★ヤツシハゼ Vanderhorstia phaeosticta (Randall, Shao and Chen, 2007)

★コモンヤツシハゼ V. sp. 2

★クサハゼ V. sp. 1

★ツバメクサハゼ V. steelei Randall and Munday, 2008

★シマオリハゼ V. ambanoro (Fourmanoir, 1957)

★キラキラハゼ V. auropunctata (Tomiyama, 1955)

★ヒレナガハゼ V. macropteryx (Franz, 1910)

★ホオベニオトヒメハゼ V. puncticeps (Deng and Xiong, 1980)

★クロエリカノコハゼ V. hiramatsui Iwata, Shibukawa and Ohnishi, 2007

★ナノハナフブキハゼ V. rapa Iwata, Shibukawa and Ohnishi, 2007

★キザクラハゼ V. kizakura Iwata, Shibukawa and Ohnishi, 2007

★ヤノスソビキハゼ V. papilio Shibukawa and Suzuki, 2004

★ヒメヤツシハゼ V. fulvopelvis Suzuki and Chen, 2013

★マスダヤツシハゼ V. wayag Allen and Erdmann, 2012

★アオスジヤツシハゼ V. cyanolineata Suzuki and Chen, 2013

イエローラインシュリンプゴビー V. flavilineata Allen and Munday, 1995 (西太平洋)

メルテンスプローンゴビー V. mertensi Klausewitz, 1974 (紅海)

シノビハゼ属 Ctenogobiops

世界に9種、うち日本に6種が知られます。第1背鰭が格好いいハタタテシノビハゼ以外はほとんど来ることがない、共生ハゼの仲間でもかなりマイナーな属です。ややデリケートなので混泳と病気(白点病)に気を付けます。

主な種(★がついているのは日本にも分布する種)

★ハタタテシノビハゼ Ctenogobiops tangaroai Lubbock and Polunin, 1977

★シノビハゼ C. pomastictus Lubbock and Polunin, 1977

★ヒメシノビハゼ C. feroculus Lubbock and Polunin, 1977

★オビシノビハゼ C. aurocingulus (Herre, 1935)

★ホホスジシノビハゼ C. crocineus Smith, 1959

★アオヒゲシノビハゼ C. mitodes Randall, Shao and Chen, 2007

ハゴロモハゼ属 Myersina

8種が知られています。日本産は3種が知られています。沖縄からハゴロモハゼが来るくらいで、あまり入荷しない仲間です。西太平洋~南アフリカの東岸にまで分布していて、内湾や汽水域にすむものが多いです。

イトヒキハゼ属のイトヒキハゼは、ハゴロモハゼ属に移すべきという意見もありますが、これについてはさらなる検討が必要なようです。

主な種(★がついているのは日本にも分布する種)

★ハゴロモハゼ Myersina macrostoma Herre, 1934

★クロオビハゼ M. nigrivirgata Akihito and Meguro, 1983

★ミホノハゴロモハゼ M. sp.

クロカータゴビー M. crocata (Wongratana, 1975) (西太平洋)

カスリハゼ属 Mahidolia

1、または2種からなる小さなグループです。内湾の浅瀬に見られる共生ハゼで、南日本の太平洋岸や沖縄などでまれに釣れることもありますが、観賞魚としてはめったに入ってこないものです。結構口が大きく貪欲なので要注意です。

主な種(★がついているのは日本にも分布する種)

★カスリハゼ Mahidolia mystacina (Valenciennes, 1837)

ハラマキハゼ属 Psilogobius

世界で3種、うち日本にはハラマキハゼのみが知られています。日本のハラマキハゼは内湾に生息し、体に多数の横線が入る以外は地味なハゼです。そのため、観賞魚の世界ではほとんど注目されることはなく、観賞魚店でもその姿を見ることが出来ません。テッポウエビと共生するハゼの仲間では珍しく、ハワイ諸島にも分布します。

主な種(★がついているのは日本にも分布する種)

★ハラマキハゼ Psilogobius prolatus Watson and Lachner, 1985

ネス属 Nes

1属1種です。共生ハゼはほぼすべての種がインド-中央太平洋に生息するのですが、本種だけはフロリダからベネズエラの西大西洋とバミューダ諸島に分布します。ハラマキハゼみたいな細長い体で体側には橙色の斑点がありますが地味な色彩です。観賞魚としての流通はないと思われます。共生するテッポウエビはAlpheus floridanusという大西洋特産種のようです。

なお、マリンアクアリスト62号の115ページに掲載されているのは本種ではなくTigrigobius dilepis(英名オレンジサイデッドゴビー)という、全く別の種です。英名が似ているから間違えてしまったのかもしれません。

主な種(日本には分布しない)

オレンジスポッテッドゴビー Nes longus (Nichols, 1914)

そのほか

テッポウエビと共生するハゼの仲間は基本的にこの10属とされていますが、スジハゼの仲間などの一部の底生のハゼは、積極的に共生する、とはいえないもののテッポウエビと共生することがあるようです。またハスジマハゼはイトヒキハゼ属に似た見た目をもち、テッポウエビと共生することも示唆されていますが、共生しているところは確認できていないようです。

テッポウエビの種類

テッポウエビの仲間も種類が多いですが、上にあげた共生ハゼと共生するのは一部の種類です。観賞魚店では主にコトブキテッポウエビや、ニシキテッポウエビと言った種類が入手しやすいです。このほかにもコシジロテッポウエビやテッポウエビなどその他の種類のテッポウエビもたまに観賞魚店に入ってきます。

基本的にハゼと共生するテッポウエビは決まっていますが、ダンスゴビーシュリンプと共生するオドリハゼを除き、あまり厳密に決まっているというわけではないようです。ヒレナガネジリンボウやヤシャハゼ、ヒメオニハゼ、ヤノダテハゼなどの小型の種はコトブキテッポウエビ、ダテハゼの仲間やギンガハゼなどの大型種はニシキテッポウエビなどと共生していることが多いようです。エビの仲間は水の急変に弱い面がありますので、時間をかけて水合わせをします。また入れた瞬間にほかの魚に襲われるという事態を回避するため、水ごと小さなカップの中に入れて沈めて隠れ家の近くまで持って行ってあげるのもよい方法です。

また、ヒノマルテッポウエビや全身真っ赤なテッポウエビなど、カラフルなテッポウエビもいますが、この種類はハゼと共生しないタイプなので、注意が必要です。

コトブキテッポウエビ

▲コトブキテッポウエビ

その名の通り紅白模様が美しいテッポウエビの仲間です。和名で呼ばれることはほとんどなく、観賞魚の世界ではランドールズピストルシュリンプという名前で呼ばれることがあります。主にネジリンボウ属の小型種や小型のオニハゼ属、ヤノダテハゼなどと共生します。水槽ではクビアカハゼと共生しているところも確認できました。

ニシキテッポウエビ

ニシキテッポウエビ

ニシキテッポウエビはコトブキテッポウエビと比べてやや大きくなる種です。かなりよく働き、底砂のかたちを大きく変更してしまうこともありますので、岩組には十分気を付けます。ダテハゼの仲間やギンガハゼ、オニハゼなどのやや大きめのサイズのハゼとの共生に向いています。

トウゾクテッポウエビ

▲トウゾクテッポウエビ

内湾に生息するテッポウエビでやや大きめ、タカノハハゼやオイランハゼなどのようにやはり内湾性のヒキハゼ属のテッポウエビと主に共生する種です。コトブキテッポウエビやニシキテッポウエビとは異なり入荷は少ないです。なお、この個体は群馬県のチャームで購入した個体です。

共生ハゼに適した飼育環境

水槽

共生ハゼは種類によっては35cm水槽で飼育することもできますが、大きく育つものであれば当然それなりの大きさの水槽が必要になります。一般的には多くの水量を確保でき、さらにウェットろ過システムであればろ過槽の容量も多くとれるオーバーフロー水槽をおすすめされることが多いのですが、オーバーフロー水槽での飼育は注意が必要なことがあります。

オーバーフロー水槽での注意点

オーバーフロー水槽ではハゼが飛び跳ねてしまった際に、フローパイプから落下してしまうことがあります。そうなってしまえば、サンプの中に落ちるのであればまだしも、ウールボックスの中にハゼが落下してしまうと死んでしまいます。そのような事故を防ぐためには、パイプの上に写真のようにアクリル板を置いておけば、ある程度のサイズのハゼが飛び出して死んでしまうという事故を防ぐことができます。ただ、水が落ちるスリットから抜け出すような大きさのハゼであればこの対策方法は使えません。

オーバーフロー方式の水槽では、ほかの水槽と比べて圧倒的な水量を確保でき、サンプでろ過を行うのであれば高いろ過能力を発揮するのでおすすめですが、小型の共生ハゼには向かないかもしれません。小型の共生ハゼであればオーバーフローではなく単体の水槽で飼育するのがよいでしょう。

おすすめのろ過槽

小型水槽で飼育する場合、底面ろ過槽や外掛けろ過槽は避けます。底面ろ過槽はテッポウエビが砂を動かすので、共生ハゼを飼育するのに適しません。外掛けろ過槽は水槽の上に隙間ができ、そこからハゼが飛び出すこともあるため、これもおすすめできません。個人的におすすめなのは上部ろ過槽や外部ろ過槽です。ただし外部ろ過槽は酸欠になりやすい密閉式のフィルターなので、上部ろ過槽と組み合わせて使うようにしたいところです。さらに上部ろ過槽も隙間埋めをしておきたいところです。

フタ

共生ハゼはいつも底のほうにいますが、意外と飛び出してしまう事故がよく起こるものです。たまに水槽の壁面を底と勘違いし、かなり水槽の上の方にいることもあります。そうなってしまうと飛び出してしまうこともあるため、しっかりとしたフタが必要になります。

砂とその種類

▲複数の種類の底砂を使いたい

サンゴ水槽ではパウダー状の砂や小粒の底砂も使われますが、それだけではテッポウエビが上手く巣穴を作りにくいといわれます。それよりも若干粗いものも組み合わせてあげると巣穴を作りやすくなるため、おすすめです。

共生ハゼの個体の選び方・入手法

共生ハゼは一般的に病気になりにくく、丈夫で飼いやすい魚ではありますが、入荷時の状態には気を使う必要があります。入荷して間もないうちに突然死したり、体の色の深みがなくなったりして死んでしまったり、鰭が溶けるような症状が出たりすることもあります。できるだけ入荷後時間が経ったものを購入するのがよいでしょう。

水槽に最適な共生ハゼを見つける

共生ハゼにも種類により性格は強かったり、逆に温和だったりします。こちらであなたの飼育環境にあった共生ハゼを見つけてください。

共生ハゼの飼育まとめ

  • テッポウエビとハゼの共生を水槽でも楽しむことが出来る。
  • エビが巣をつくるには、建材として粗いサンゴ砂、貝殻などが必要
  • 大型種と小型種は同じ水槽では飼育しにくい
  • 大きいハゼが小さいハゼを駆逐してしまうことも
  • 飛び出して死んでしまうケースもある
  • 小型種はコトブキテッポウエビと共生させるとよい
  • 大型種はニシキテッポウエビやコシジロテッポウエビなどと共生する

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