カクレクマノミと混泳・一緒に飼育できるおすすめの海水魚 | 海水魚ラボ

カクレクマノミと混泳・一緒に飼育できるおすすめの海水魚

海水魚飼育ではクマノミだけでなく他の魚もクマノミと一緒に飼いたいものです。しかしカクレクマノミと一緒に飼育することが出来る魚と、そうでない魚がいます。

ここでは初心者の方がカクレクマノミと混泳する(一緒に泳がせること)のに適した魚、そうでない魚をまとめてみました。

カクレクマノミと混泳するための条件

海水魚飼育初心者の方がカクレクマノミと混泳することができる魚にはいくつかの条件があります。

カクレクマノミを食べる、あるいはいじめたりする魚ではないこと

カサゴの仲間は他の魚を食べてしまうので注意。

カサゴの仲間やオコゼの仲間、あるいはアンコウの仲間などはカクレクマノミを食べてしまいます。これでは一緒に飼育することは無理です。

カクレクマノミと比べておとなしい魚は、水槽に入れる順番次第でカクレクマノミと十分に一緒に飼育できる

ハタタテハゼとカクレクマノミ。初心者向けの魚だが組み合わせには注意点があり。

ハタタテハゼなどの魚はおとなしい性格をしており、カクレクマノミよりもおとなしいため組み合わせによってはカクレクマノミにいじめられ、サンゴのかげに閉じこもり出て来なくなりそのまま死んでしまうなんてこともあります。

このような魚とカクレクマノミと一緒に飼育する場合は、まずカクレクマノミを入れる前におとなしい性格の魚を入れるようにします。そのようなおとなしい魚が自分の縄張りを主張するようになったら、次にカクレクマノミを入れていきます。

体から毒をだしてカクレクマノミやほかの魚を死に至らしめるようなことがないこと

ハコフグの仲間も人気だが皮膚から毒を出すので要注意。

皮膚から毒を出すヌノサラシ。この魚のせいで水槽の魚が全滅した…なんていう人も。

サンゴ礁の妖精、キイロサンゴハゼも皮膚に毒をもつので注意が必要。

海水魚には毒を持っている魚がいます。鰭の棘に毒がある魚、フグの仲間のように内臓に毒があるもの、ハコフグなどのように皮膚から毒を出す魚がいます。皮膚から毒を出す魚はフグの仲間、ハコフグの仲間、ヌノサラシの仲間、サンゴハゼの仲間などで、これらの魚が毒を出すと水面から泡が出てくることがあります。このような魚が具合が悪くなり毒を出しそうになったら、早急にその魚を隔離して全ての水をかえる必要があります。

45~60cm水槽でも飼いやすい(初心者が扱いやすいサイズの水槽で飼いやすい)

ニザダイの仲間の幼魚はかわいいものが多いのだが…。

初心者向けの海水魚水槽としては45~60cmくらいの大きさのものが多いです。この水槽でも様々な魚を飼育できるのですが、例えばナンヨウハギに代表されるニザダイの仲間のような遊泳力が強い、あるいは大きな魚を飼育するのにはあまり適していません。小さな幼魚で販売されているものも多く、大きくなると60cm水槽が窮屈になるほど巨大になる魚もいます。

熱帯性海水魚に適した水温である23~25℃を好む

カクレクマノミは熱帯性の海水魚です。飼育は熱帯性の海水魚に適した水温とされる23~25℃がよいでしょう。本州の沿岸に生息するタイの仲間とか、タウエガジなどの仲間、ハゼの仲間でもキヌバリなど温帯に適応している種などはこれよりやや低めの水温をこのみますのでクマノミの仲間と一緒に飼育するのにあまり向いていません。

その魚種自体が初心者にも飼いやすい

タツノオトシゴも人気があるが初心者に飼い難い。まずは飼いやすい魚で海水魚の基本的な飼い方を覚えよう。

いくらクマノミの仲間と協調性があるとはいえ、初心者が飼いにくい魚は初心者がカクレクマノミと一緒に飼育することはできません。

クマノミを捕食しない、クマノミにあまりいじめられたりしない、毒を出さない、小型水槽で飼いやすい、初心者にも飼育可能な熱帯性の魚。

これらの条件を満たす魚だけが、初心者の方がカクレクマノミと一緒に飼育できる魚になります。しかしご安心を。種類も沢山あります。以下の項目では、初心者の方がカクレクマノミと一緒に飼いたい魚をご紹介します。

初心者向けの海水魚と注意すべきポイント

スズメダイの仲間

ミツボシクロスズメダイは性格が強すぎる。成魚は暴君になり、小型水槽では1匹しか飼えないだろう。

初心者にお勧めなのはブルーグリーンの色が綺麗なデバスズメダイ。

ルリスズメダイも綺麗だが気が強い。混泳には最後に入れるくらいがちょうどいい。

スズメダイの仲間は日本の近海にも100種を超える種が知られています。カクレクマノミをはじめとするクマノミの仲間も、この仲間に含まれます。ただスズメダイの仲間も種類が豊富ですが、初心者に向いているスズメダイの仲間はある程度限られてしまいます。

というのも、スズメダイの仲間は気が強いものが多く、他の魚をいじめたりすることがあります。さらには幼魚のうちは綺麗な色彩でも、成魚になると真っ黒になってしまうなんて言う種類も…。スズメダイの中では、デバスズメダイやクロオビスズメダイといった種が温和で飼育しやすいのでお勧めです。

強烈な日光が照りつける亜熱帯の海。潮溜まりを覗くとたくさんの青い宝石のような小魚がタイドプールで泳いでいる様子を見ることができます。...

遊泳性のハゼの仲間

ハタタテハゼもカクレクマノミと一緒に飼育できる。

標準和名:ハタタテハゼ 学名:Nemateleotris magnifica Fowler, 1938 分類:スズキ目・ハゼ亜目...

色あいがよりゴージャスなアケボノハゼ。

標準和名:アケボノハゼ 学名:Nemateleotris decora Randall and Allen, 1973 分類:ス...

シコンハタタテハゼ(パープルファイヤゴビー)と、近い仲間のスミゾメハナハゼ。

標準和名:シコンハタタテハゼ 学名:Nemateleotris helfrichi Randall and Allen, 1973...

ハゼの仲間には1000種を超える種が知られ、マリンアクアリウムでも数百もの種類が流通しています。その中でもおすすめなのは遊泳性のハゼ。第1背鰭の前方が長く伸びるハタタテハゼの仲間はおすすめです。ハタタテハゼ、アケボノハゼは安価で丈夫で飼いやすいのですが、カクレクマノミと比べて気が弱いため、できればカクレクマノミを飼育する前に水槽で飼育し、この魚が水槽になれたらカクレクマノミを導入するようにするとよいでしょう。

遊泳性のハゼを飼育するのに重要なポイントは「フタ」。これがないと飛び出して干物になってしまうこともありますので、注意が必要です。

フタがないと飛び出して死んでしまう恐れがあります。忘れず確実に。

ベラの仲間

ベラ科魚類も数が多く、観賞魚として流通するものも200種ほどいるのですが、その中にはメガネモチノウオ(通称ナポレオンフィッシュ)やカンムリベラなどのようにメーターサイズになるものや、タキベラ、キツネベラなどのように極めて気が強いもの、逆にオグロベラやススキベラの仲間など食が細いものもおり、注意が必要です。初心者にお勧めのベラは以下の通り。

イトヒキベラやクジャクベラの仲間

イトヒキベラの仲間の雄は綺麗なものが多い。写真はソーシャルラスの雄。

これらの雄は極めて美しいものが多いです。ただ種類が多く、深い海に生息するものは高価なものが多く、また水温も低めを好みます。またクロヘリイトヒキベラのように大きく遊泳力が強い種類は狭い水槽で飼育するのには不向きです。初心者向けのイトヒキベラの仲間は、ラボックスラスやソーシャルラスのような小ぶりの浅い海にすむ種です。クジャクベラの仲間も、イトヒキベラと同じように飼育できます。唯一注意すべき点は雄を何匹も入れないことと、フタをしっかりとすることです。

ニセモチノウオの仲間

ニセモチノウオは性格が強く大きな魚との混泳もできる。逆に小魚は要注意。

ガラスに写った自分に対して威嚇するヒメニセモチノウオ。

サンゴ礁にすむ小型のベラですが、大きいものは2mにもなるメガネモチノウオに近い仲間とされます。カラフルで小型で丈夫で安価。言うこと無しの種類のように思えますが性格は強く、小型のエビは食べられてしまいますので注意が必要です。夜はサンゴ岩の陰などで眠ります。

キュウセンの仲間

キュウセンの仲間は幼魚が地味で、成魚が派手というパターンが多い。写真はミツボシキュウセン。

ミツボシキュウセンの成魚は派手な色彩が特徴だ。

海水魚の中では珍しい鮮やかな緑色をもつパステルグリーンラスや一様に黄色のコガネキュウセン(通称イエローコリス)、雄は派手すぎるミツボシキュウセンなど綺麗な魚が多いです。関西で「ギザミ」とよばれ人気の釣り魚であるキュウセンに近い仲間でよく餌も食べてくれますが、やや性格が強めです。夜間は砂の中に潜って眠ります。

ベラの仲間の飼育のポイントは「砂」または「ライブロック」、そして「フタ」

ベラの仲間には夜間の睡眠時、または危険が迫った時に砂に潜るもの、潜らないものがいます。潜らないものは夜間はライブロックの隙間などで眠ります。砂に潜るベラを飼うなら、数cmほどの砂を敷いてあげます。初心者向けのベラなら、イトヒキベラやクジャクベラ、ニセモチノウオなどは砂に潜らず、キュウセンの仲間の仲間は砂に潜ります。また元気が良いものも多く、飛び出して干物に対面・・・なんてことがない様にふたをしっかりする必要があります。

砂の中に潜るベラにはサンゴ砂を敷いてあげます。

前回は、ベラの仲間のうち、ニセモチノウオの仲間やタキベラの仲間などの「砂に潜らないベラ」を中心にご紹介してきましたが、今回はベラの仲間でも種...
前回は、ベラの仲間を大まかにご紹介しましたが、今回は「夜間の休息時、砂に潜らないベラ」の仲間を色々とご紹介します。 ただ砂に潜らないベ...

カエルウオの仲間

カエルウオは短時間なら海から出ても大丈夫。逆に飛び出し注意。

ロウソクギンポ。この仲間は表情が豊かなのも魅力的。

ハナダイギンポ。青い眼がおしゃれの綺麗な種類。

カエルウオの仲間は色が派手とは言い難いですが、愛嬌がある顔をしており人気があります。とくに水槽内のコケを食べてくれる「掃除屋さん」としての側面もあります。カクレクマノミとの混泳もこなしますが同種または同じ仲間同士ではケンカしやすい面があり注意します。

カエルウオの仲間の飼育のポイントは二つで、「フタ」と「餌」。カエルウオの仲間は波打ち際の岩の上にいるものもおり、ジャンプ力が強い魚もいて、フタは必須です。またオーバーフロー水槽で飼育していますと、フロー管からウールボックスの中におちていた…なんてこともありますので観察を怠ってはいけません。

餌は植物質の餌を好むものも多いですが、水槽内に自然に生えるコケでは足りませんので植物質の配合飼料を与えることが必須です。

カエルウオの仲間は表情が豊か。眼が大きく、皮弁があったり、また泳ぎ方も可愛いものです。しかも可愛いだけではなく、水槽に生える厄介なコ...

ハタ・メギスの仲間

丈夫で飼いやすいハナダイの仲間の代表的な種であるキンギョハナダイ。

ケラマハナダイも丈夫で飼いやすいハナダイ。

クレナイニセスズメは綺麗。性格はややきつめなので注意。

ハタの仲間といえば高級食用魚のクエや、関西で「アコウ」とよばれ人気のキジハタなども含まれるのですが、ここでは小型水槽でカクレクマノミと飼育するのに適した魚をご紹介します。

ロイヤルグラマというカリブ海に生息するハタの仲間は頭が濃い紫色、尾部が黄色と美しい種類です。メギスの仲間にもよく似たバイカラードティバックという綺麗なものがいます。メギスの仲間は小ぶりですが性格はタフなので、同種と組み合わせるのは危険です。カクレクマノミのような結構強めの性格の魚なら問題になりにくいですが、他の魚との同居で危ない場合があります。小型のハゼなどは要注意です。

ハナダイの仲間はピンク色や赤い色などの美しい色彩の種が多いのですが、初心者でも飼育しやすいものと、初心者には難しいものがいます。簡単なのはキンギョハナダイ、ケラマハナダイ、メラネシアンアンティアスなどの種類で、難しいのはハナゴイ、タイガークイーン(アカボシハナゴイ)、パープルクイーンなどです。これらの種類は臆病で餌付きもあまりよくありません。簡単な種類は配合飼料にもすぐに餌付きますができるだけ綺麗な水質での飼育を心がけるべきです。

冷凍フードもよく食べます。ハナダイ・ハナゴイ類の初期の餌付けに最適。

小型ヤッコの仲間

安価で飼育しやすい小型ヤッコの代表種、アカハラヤッコ。

ゴージャスな色彩の飼いやすい小型ヤッコ マルチカラーエンゼルフィッシュ。

やや難しめのソメワケヤッコ。最近の個体は少しは飼いやすくなった。しかしまずは他のヤッコで小型ヤッコ飼育の基礎を学びたい。

キンチャクダイ科魚類は通称「ヤッコ」とよばれ、その中でもCentropyge(アブラヤッコ)属に代表される小型ヤッコは鮮やかな色彩とその可愛いしぐさが多くのアクアリストを虜にしています。

初心者におすすめの小型ヤッコはフレームエンゼルフィッシュ、アカハラヤッコ、あるいはルリヤッコのような丈夫で餌付きが良い種類です。一方ヘラルドコガネヤッコやソメワケヤッコ、シマヤッコ、スミレヤッコなどは臆病だったり、餌付きにくかったりして、初心者にはあまり向いていません。レンテンヤッコやカリブ海産の種は高水温に弱く、青い体で背中が黄色っぽい、「フレームバック」と呼ばれる系統の種は気がかなり強いのでこちらも要注意です。

種類によっては餌食いに時間がかかるものもいます。最初水槽に入れて上手く餌付くかどうかがこの仲間の飼育が上手くできるかどうかのポイントともいえます。またクマノミの仲間に比べて高水温に弱い点もあるので注意が必要です。

小型ヤッコの仲間は同じ仲間ではケンカをすることもありますので、綺麗だからといって複数入れるのは危険です。まずは1種類の小型ヤッコを上手く飼育することからはじめましょう。

テンジクダイの仲間

丈夫で飼育しやすいキンセンイシモチ。

「キンセンイシモチ」の名前で販売されていても、実際には別種、なんていうこともある。

プテラポゴン・カウデルニィ(バンガイカーディナルフィッシュ)は口腔内で稚魚を育てる。

体の黄色のラインが美しいキンセンイシモチや、海水魚らしい派手な色彩が魅力的なマンジュウイシモチ、バンガイカーディナルフィッシュなどが観賞魚として販売されています。小型のテンジクダイの仲間はおとなしいものが多いのでカクレクマノミと一緒に入れるのならば最初にいれたほうがよいでしょう。

丈夫で飼いやすいものが多いですが白点病に注意が必要です。水温を一定に保つようにし、なるべく綺麗な水でしいくするように心がけます。この仲間は口腔内で子育てをするのも特徴で、長い事飼育していると、口の中で卵を保育するという変わった習性も見られますが、卵を水槽内でそだてるのは難しいです。

テンジクダイの仲間は、海水魚飼育で主役級の魚とはいえないのですが、それでも鮮やかな色彩や、透明で透けるようなボディをもつものもおり人...

ゴンベの仲間

ゴンベの仲間の代表的な種といえるヒメゴンベ。

クダゴンベは長い吻(口)と背鰭棘の先端のふさふさが可愛い。

ハナゴンベは昔はゴンベの仲間であったが、今はハタの仲間とされる。温和な性格。

背鰭棘の先端のふさふさした感じがかわいい魚たちです。口の長いクダゴンベ、カラフルなサラサゴンベ、赤が目立つベニゴンベなど色々なものがいますが性格が強めで小型のエビなどを食べてしまうことがあるので注意が必要です。クダゴンベは口が細いように見えますが口に入る魚を食べてしまうので注意しなければなりません。ゴンベの仲間はサンゴや飾りサンゴの上などでじっとしていることが多く、鰾(うきぶくろ)を欠くので泳ぎ方がちょっと変わっています。

また、「ハナゴンベ」というピンク色の体がきれいな魚がいますが、これはゴンベの仲間ではなくハタの仲間になります。

安価=飼育が簡単、ということではない

安い値段で販売されている魚がいます。しかし、その安価な魚が本当に飼育しやすいかはまた別の話です。安価な値段で販売されている魚というのは、海水魚の主要な原産地であるフィリピンやインドネシアに多数みられる種類、または養殖がなされているというもので、決して購入しやすいものが飼いやすい魚とは限りません。チョウチョウウオの仲間、ピンク色が綺麗なパープルクイーンなどは安価で販売され、タツノオトシゴは養殖が可能で手に入りやすいといえますがこれらの魚は残念なことに初心者におすすめ、とはいえません。

またその一方で安い値段でしか売れない魚のためザツに扱われている種類も多いのです。青い色が綺麗ですが安価なスズメダイの仲間はフィリピンなど東南アジア諸国から送られてきますが、その時は驚くほど小さな袋で来ることもあります。これでは丈夫なスズメダイといえど体調を崩してしまいます。できれば魚は入荷してすぐ購入するのではなく、到着後何日か経過し、状態が落ち着いてから購入するようにしましょう。

写真協力:コーラルタウン(茨城県土浦市)

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